【子どもも保護者も心に栄養を】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】31

今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。

プロローグ

【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)

本論

1 不登校の考え方の変遷

2 文科省による不登校の定義

3 不登校児童生徒数の推移

4 【不登校】の理由

① 学校生活に起因

② 家庭生活に起因

③ 本人の気質に起因

5 学校生活に起因の具体的なケースについて

①被害者のケア

②加害者の指導

③観衆の指導

④傍観者の指導

6 家庭生活に起因の具体的なケースについて

事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?

事例② 『韓流』は【不登校】に効く?

7 本人の気質に起因の具体的なケースについて

事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース

8 発達段階で配慮すべきポイント

【小学校】の段階で必要なこと

【中学校】の段階で必要なこと

【思春期の特徴のおさらい】

9 不登校が児童生徒に及ぼす影響

① 学習の遅れ

② 社会的自立の基礎を身に付けにくい

10 不登校への対応策

①個別の発達援助

②学級集団などの学校環境への介入

③親子関係などの家庭環境への介入

(以上については、前回までのブログをご参照ください)

 

④関係機関との連携

今まで、❶どのような流れで、『不登校』の子どもが適応教室へ通所するようになるかについて、❷それぞれの適応教室の目指すところの違いにつ

いてお話してきました。

今回は、『適応教室選び』の際の流れや、気を付ける点についてお話します。

前回も少しお話しましたが、適応教室選び(フリースクール全般)のときに、大切にしたいポイントを詳しくお話します。

❶『その適応教室は、何を目指しているか』

以前は、『学校復帰を目指す』適応教室が多かったかと思いますが、文科省が『学校へ通うことが全てではない』といった考えを明らかにしてから

は、学校という枠を離れて、その子がその子らしさを発揮して、生き生きと生活することを目指している教室やフリースクールも多くなってきまし

た。

みなさんのご家庭では、どのようにお考えでしょうか?

家庭内で、子どもたちと保護者の方とで、じっくり話し合われることが最善かと思いますが、それはなかなか難しいのではないかと考えます。

そこで、学校の先生にいろいろ聞かれたり、実際に見学されて適応教室の担当者の方にもよく尋ねられることをお薦めします。

見学は、保護者と子どもで行かれることが良いかと思いますが、難しい場合には、まず保護者の方だけでもお出かけください。

そして、「ここは良さそう」と思われたら、子どもを交えて再度出かけてください。

その上で、「どうする?」と話し合いましょう。

まずは、見学されることをお勧めします。

(見学された方が、全員申し込まれるとは限りません。ご安心ください)

❷『他の不登校の子どもと比べない』

ある子どもに適した方法が、その方の子どもに適するかどうかは分かりません。

『嫌がる子ども車に乗せて、むりやり学校へ連れてくる』といった光景を、昔見た記憶があります。

今では、「そんなのは許されない。逆効果」と思われる方が圧倒的かと思います。

私も、そのように考えます。

しかし、そうした方法で、そのまますんなりと登校再開となる子も、いることはいるのです。

だからと言って、この方法が「良い方法」とはならないですよね。

100人の不登校の子がいたら、100通りの原因・理由があるのと同じように、100通りの対応策があるのです。

ですから、他の子どもと比べることはやめましょう。

「○○ちゃんは、3か月で学校復帰できたから、うちの子も‥」は、どうなるかは分かりません。

他の子どもの事例を基準とされると、とても苦しくなるのではないかと思います。

保護者も子ども自身も辛くなることは、やめましょう。

❸『あきらめることなく、長い目で成長を見守りましょう』

適応教室へ通所始めると、上記のように「どれくらいで、学校へ戻れるか」を頻繁に尋ねられる保護者もいらっしゃいます。

その気持ちは、よく分かりますが、まずは親子ともどもゆったり構えましょう。

子どもは、理由は様々であろうとも、『心の栄養が枯渇している』ことは確かなのです。

また、保護者の方も心身ともに疲れていらっしゃるかと思います。

子どもも保護者も、どちらも『心に栄養を与える』ことをお薦めします。

それは、すごく大変なことではありません。

適応教室の見学の途中で、どこかのお店で一緒にパフェを食べてください。

ハンバーガーを食べてください。

子どもの好きなアニメの映画を、平日昼間の空いているときに、見に行きましょう。

そんなことを、積み重ねられることをお薦めします。

 

いかがでしょうか。

こんなことから始めてみませんか?

 

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま

す。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。