【楽しいときだけ来るヤツに言われたくない】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】21

今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。

プロローグ

【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)

本論

1 不登校の考え方の変遷

2 文科省による不登校の定義

3 不登校児童生徒数の推移

4 【不登校】の理由

① 学校生活に起因

② 家庭生活に起因

③ 本人の気質に起因

5 学校生活に起因の具体的なケースについて

①被害者のケア

②加害者の指導

③観衆の指導

④傍観者の指導

6 家庭生活に起因の具体的なケースについて

事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?

事例② 『韓流』は【不登校】に効く?

7 本人の気質に起因の具体的なケースについて

事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース

8 発達段階で配慮すべきポイント

【小学校】の段階で必要なこと

【中学校】の段階で必要なこと

【思春期の特徴のおさらい】

9 不登校が児童生徒に及ぼす影響

① 学習の遅れ

もうすぐ適応教室から学校へ戻っていく子どもたちに、「今、何が不安?」と尋ねたところ、ほぼ全員が「勉強」と答えました。

適応教室への通所希望の時には、「クラスの中でいじめられた」「友人関係」「先生と合わない」等さまざまな理由を話していた子どもたち

が、ほぼ全員『学力への不安』を訴えます。

そんな状態を見るにつけ、やはり『学力』の必要性を感じています。(以上は、前回までのブログご覧になってください)

 

今回は、【社会性が身につかない】ことについて、お話します。

② 社会的自立の基礎を身に付けにくい

前回お話した『学力の遅れ』とともに、『周囲の子どもとどのように付き合うか』といった、いわゆる『社会性』の不足が大きな課題となってきま

す。

例えば、こんな例がありました。

『まだ完全に、学校復帰という状態ではなかったAくんが「野外学習へ行きたい」と本人からの申し出があったので、担任の先生は学級全員にその旨を説明し、「みんなの仲間として受け入れてあげたい」と話しました。学級のほとんどの子どもが、好意的な反応だったので、班長達とどの班に入るか、どんな役割を担当するかと話し合いました。野外学習当日も、子どもたちが彼の家へ寄り、一緒に連れてきてくれました。みんなも彼も笑顔があり、担任の先生はほっと一息ついていました。そして、野外学習が始まり、彼も含めて大きなトラブルがなく、三日目の選択した活動となりました。彼は、(マス釣り)が得意なので、生き生きと何匹も釣っていました。そして、近くで釣っていた級友が一匹もつれないのを見て、「こうするといいよ」とアドバイスしました。最初は、そのアドバイスに「ありがとう」と言っていた級友も、彼があまりにしつこく言うので「うるさいなあ」と言いました。すると、彼は「教えてあげているのに」と言い返したので、級友はカットなって「勝手なときだけ来るヤツに言われたくない」と言いました。すると、彼は固まってしまい、見回りにきた先生に「家へ帰る」と言い、担任などの説得もむなしく、保護者に迎えにきてもらい、帰宅しました。カッとなった級友は、他の女子の級友から「あんなこと言うから」と言われて、「えっ、俺が悪いの?」と言いました。担任のあなたは、がっかりしました。』

 

さぁ、このトラブルは何が問題だったのでしょうか。

あなたが、担任としてこのトラブルに遭遇したら、どのように指導しますか?

そもそも、このトラブルを防ぐためには、誰にどのような指導をすればよかったのでしょうか。

 

次回までに、一度お考えください。

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま

す。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。