【友だちって何?】自分の気持ちとの上手な付き合い方~自分を分かってもらおう~23

【自分の気持ちとの上手な付き合い方】を考えるきっかけ(5月6月7月例会の共通のテーマです)

みなさんは、「日頃は笑って済ませる、ささいな言動に妙にイラついてしまい、自分で自分の心をもて余したり」と言う体験をされたこ

とがありませんか。

時間の経過とともに、薄らいでいってくれるとよいのですが、時には、そうした思いが心の中に沈殿して、次第に心がネガティブな方向

に傾き、人によっては【孤独】や【生きづらさ】を感じることもあるものです。

そんな状況から、自由な自分を取り戻しましょう。

そして、その時に大切にしたいことは、「ネガティブな考えをしてはいけない!」と頑張りすぎるのではなく、自分のなかに

ある『ポジティブな心』とも『ネガティブな心』とも、上手に付き合っていくことです。

そのための考え・スキルについて、3回のコミュニケーションカフェで、取り組んでいきます。

今回からの第3回目7月例会では、『自分を分かってもらおう』に焦点を当てました。

 

コミュニケーションスキル 

第1部 聴く力(以前のブログをご覧ください

第2部 話す力(以前のブログをご覧ください

第3部 相手との距離の取り方 

私が、中学校のスクールカウンセラーをしているときに、2年生の女子生徒から、次の相談がありました。

『私は、友だち関係が長続きしません。小学校の頃から、友だちができても、長続きしませんでした。みんなが休みの日に、友だちどうしで遊びに行ったとかいうのを聞くと、いいなあと思います。私は、バスケ部でレギュラーなので、部活動の友人はいるけど、それはみんなが言う【友だち】じゃないと思うし‥体育の授業の時のペアの相手が感じ良かったから、話すようになったけど、このごろ避けられているような気がして‥いろいろ考えてしまって‥疲れました。どうすれば、友だちって長続きしますか?』

みなさん、どのように思われましたか?

私はここで、2つの点に注目しました。

①『友だち』とは何だろうか?

②相手との距離感

の2点です。

①『友だち』とは何だろうか?について、考えてみましょう。

私たちは、自分が過去に体験した事柄やその時の思いを基に、物事を考え判断しています。

ですから、彼女もそうしていると思うのですが‥

彼女は『バスケ部の中の友人は友だちとは違う』と思い、『休みの日に一緒に遊びに行くのは友だちと思い』、そして『体育の授業での

ペアの子とは微妙である』と考えているようです。

分かりやすく、『バスケ部のチームメート』と『休みに遊びに行く仲間』について比較しましょう。

この比較について、私と話し合ったときの言動から、彼女の思考を想像してみます。

『バスケ部のチームメート』‥同じバスケ部の仲間として、練習や試合に参加している。顧問の指導の下、一緒に活動しているが、自分

が好んで相手を選んだわけではない。ただ、同じ時に同じ部活に所属していて、『勝利』を目指して協力している。大切な仲間だが、

が自分の意志で選択した『友人』ではない。

『休みに遊びに行く仲間』‥私が自分の気持ちで、一緒に休日を過ごしたい・一緒に出掛けたいと選んだ仲間。『一緒にいたい』と自分

自身も相手も望んだのだから、『友人』である。

といった感じでしょうか。

彼女の『友だち』についての定義が、少しずつ見えてきました。

それは、『友だちとは、自分の意志で選択した相手』と、考えていることです。

もちろん、彼女が『友だち』をどのようにとらえるかは、彼女の自由です。

そして、それが間違いであるとは思いません。

しかし、例えば『部活動の中での関係がこじれて部活動をやめた』というケースは、たくさんあります。

『部活動の仲間』関係も、どうでもいいものではなく、部活動さらには学校生活をおくる中での大切な『友人関係』となっているのでは

ないでしょうか。

そらに、私たち自身も体験してきたことですが、年齢を重ねてくると、仕事やプライベート等さまざまな場面での『人間関係』が生じて

きますよね。

そして、その中から『友だち関係』が生まれてくるということも、私たちは体験していると思います。

もし仮に、あえて言うならば、狭義の『友だち』が彼女の言う友だちであり、広義の『友だち』が私たちが考える友だちではないかと考

えます。

そうならば、彼女にはもう少し『友だち』の定義・とらえ方を広げてもらいたいと思い、そのように話しました。

10数年生きてきた彼女の『友だち』についての根強い考えが、少し変わってくれることを願っています。

そうすることで、単に『友だち』ばかりでなく、さまざまな場面で『生きるのが楽』になるのではないでしょうか。

 

さぁ、②についても考えていきましょう。

考えの根っこは、①と同じかなあと思います。

 

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】

を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。