【ASD傾向の人の世界へ入ってみたら‥】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【発達障害(碍)傾向に目を向けて】

どのように関わっていくか①(以前のブログをご覧ください)

どのように関わっていくか②(以前のブログをご覧ください)

どのように関わっていくか③

このごろ、【カッサンドラ症候群】という言葉を、本の題名などで目にされる方もいらっしゃるかと思います。

ギリシア神話やトロイ戦争などに由来している言葉です。

(詳細については、前回のブログに記述しましたので、ご覧ください)

なぜこの言葉が今、話題になっているかというと、神話の中のカッサンドラのように『相手もしくは周囲の人と話が通じない。コミュニ

ケーションがとれない』ことで、悩んでいる女性が、声を挙げ始めたからではないかと考えます。

すなわち、『カッサンドラの言うことは、なかなか相手や周囲の人に通じない』ことから、発達障害傾向のある人、アスペルガー症候群

現在では自閉症スペクトラムという分類)の夫をもつ女性に共通な悩みとして、話題となっています。

自閉症スペクトラムについては、大分前に詳しくお話したかと思いますが‥

【自閉症スペクトラムの傾向】例えば

〇細かなことに囚われ、全体を見られない

〇視覚優位で、耳からの情報が入りづらい

〇同時処理は良いが、継時処理が苦手である

〇相手の立場に立つことが難しい

〇タイムスリップ現象がよく起こる

一つ一つはとても些細なことですが、毎日の生活の中で、結構大きな影響を与えることではないでしょうか?

以前にお話した『虫好きな少年』のことを、思い出してください。

彼は、休憩中に運動場で発見した『虫』から目が離せなくなり、教室へ戻って授業に参加することが難しくなったというケースでした。

これだけのことからも

➡ 細かなことに囚われ、全体を見られない 

➡ 視覚優位で、耳からの情報が入りづらい

➡ 相手の立場に立つことが難しい

といった、彼の気質が想像できます。

では、おとなになった彼には、どのようなフォローをすると良いでしょうか。

例えば、こんな対応はいかがでしょうか?

〇彼の好きな世界に、相手も周囲も関心を持ってみませんか?

私が教えていただいている先生のお話ですが‥

その先生が障碍児学級を担任していたときに、なぜかいつも「ハングル」で話しかけてくる少年がいたそうです。

彼は両親ともに日本人で、彼の家庭では日本語が使われています。

「ハングル」は、その言語に関心をもった彼が独学で会得したようです。

最初は、何を言っているかが分からず、先生は悩まれたそうです。

しかし、(そこが恩師のスゴイところですが)先生もハングルを学ばれました。

そして、ある朝先生の方から「ハングル」であいさつされたところ、彼は驚き、そしてとてもうれしそうな表情になったそうです。

その後は、彼が先生に『ハングル』を教えることによつて、二人の距離はぐっと縮まったそうです。

いかがでしょうか。

私自身は、相談相手の女の子がジャニーズの熱烈なファンでしたので、メンバーの名前を一生懸命に覚えました。

こうしたことが、活用できないでしょうか。

 

【人には沿うてみよ】という言葉もあります。

ASD傾向のある人の世界へ入ってみませんか?

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】

を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。