【全員を特別扱い】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】37

昨年から、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。

プロローグ

【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)

本論

1 不登校の考え方の変遷

2 文科省による不登校の定義

3 不登校児童生徒数の推移

4 【不登校】の理由

① 学校生活に起因

② 家庭生活に起因

③ 本人の気質に起因

5 学校生活に起因の具体的なケースについて

①被害者のケア

②加害者の指導

③観衆の指導

④傍観者の指導

6 家庭生活に起因の具体的なケースについて

事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?

事例② 『韓流』は【不登校】に効く?

7 本人の気質に起因の具体的なケースについて

事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース

8 発達段階で配慮すべきポイント

【小学校】の段階で必要なこと

【中学校】の段階で必要なこと

【思春期の特徴のおさらい】

9 不登校が児童生徒に及ぼす影響

① 学習の遅れ

② 社会的自立の基礎を身に付けにくい

10 不登校への対応策

①個別の発達援助

②学級集団などの学校環境への介入

③親子関係などの家庭環境への介入

④関係機関との連携

❶『その適応教室は、何を目指しているか』

❷『適応教室の他の不登校の子どもと比べない』

❸『あきらめることなく、長い目で成長を見守りましょう』

10 不登校に対応する際の『大切にしたいこと』

① 不登校はいつでも、誰にでも起こる。

② 100人の不登校の子どももがいれば、100とおりの理由・原因がある。

③ 不登校の原因・理由を考えることは大切だが、今後その子をどのように支えるかがもっと大切。

④ 保護者だけで支えることには限界がある。周囲にあるリソースを使いこなそう。

⑤ 学校は、担任の先生にはこんな状況での悩みもあります。

⑥ 学校での、WIN WIN の対応

小さな子たちは「○○さんは、嫌な授業の時は休んでいて、楽しい時だけ来るのってズルい」と思い、しばしば口に出します。

こうした言動は、周囲の子どもたちが成長するにつれて、めっきり聞こえなくはなってきます。

(もっとも、周囲が不登校の子どもが抱えている問題への理解が深まったのか、私たちとは別の人ととらえるようになったのかは分かりません)

そこで、双方(不登校の子も登校している子も)がともに納得できる、WIN WIN の関係を築くには、どうすればよいかを考えましょう。

私のクラスにいたOくん(彼は彼なりにいろいろな問題を起こして、よく指導されていましたが)が、ある時に言った「学校くらい楽しいところ

はないのに、休んでいて損だよね。かわいそうだね。早く来れるといいね」という言葉は、とたも驚きでした。

今まで前述のように、「学校を休んでいてズルい」という子どもたちの意見は聞いていましたが、「学校は楽しいから、休むと損」という意見は初め

て聞きました。

なぜ、Oくんは「ズルい」ではなく、「損」と思ったのでしょうか。

それは、Oくんは担任である私を含め多くの教師や友人たちから、「目をかけられていた」「手をかけられていた」「世話されていた」からではない

かと考えます。

大人でも子どもでも、周囲から自分のことを大切にしてもらって、うれしくないことはないと思います。

(もちろん、その気持ちを素直に表すことのできる人ばかりではないと思いますが)

口では「うっとうしい」「煩わしい」「邪魔だ」「面倒」と言うかもしりませんが、決して悪い気はしません。

ですから、(例え叱られることが多かったにしても)多くの人から気を遣ってもらっているOくんは、「学校は楽しい」「学校は好き」であり、その

結果欠席している生徒に対して「損」「かわいそう」と思ったのではないでしょうか。

こんな話を大学の授業てしたところ、ある学生さんから「ということは、不登校の子だけではなく、学級全員を特別扱いすればいいのです

ね」と発言がありました。

そうですよね。

全員を特別扱いすればいいわけです。

最も、そうなったら、特別扱いとは言わずに、『個に応じた』『一人一人に応じた』となるわけです。

みなさんは、ご存じですか?

特別支援教育では、子ども一人一人に応じた支援策が考えられていて、その評価の表れである通知表も、一人一人に応じた記述とんなっています。

でも、「そんなこと言っても、実際には難しいでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。

そこで、次回私がとても感銘を受けた、あるお母さんの子育て方針についてご紹介します。

そのお母さんは、6人もの子どもに、どのように愛情をかけて育てたか。

今回の『ユニバーサルな教育』にも大いに関係しています。

ご期待ください。

 

 

 

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま

す。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。