ちょっと【思いを伝えるために必要なチカラー聴く】  コミュニケーションカフェからの抜粋4-④

『ちょっとコミュニケーションカフェ』シリーズ第3弾【人付き合いってどうして疲れるの?】で、【相手が受け入れやすいことを伝

えよう】と述べました。確かに、【どのように話せば、自分の気持ちが正しく相手に伝わるか】は、永遠の課題かもしれません。

そこで、今回は【思いを伝えるために必要なチカラ】について考えていきます。

【思いを伝える】と言うと、すぐに【話す】と考えがちですが、【良い話し手は良い聴き手】とも言います。

そこで、【話す】前に【聴く】ことから始めましょう。

【あなたは良い聴き手ですか?】(ブログ4-① 参照)

【相手の話を聴けない人の特徴】(ブログ4-② 参照)

【傾聴とは何か?具体的にしてみると?

【傾聴】とは‥(ブログ4-③ 参照)

① 言葉の応答に限らず、身体全体・心も合わせて、話を聴く

② 相手の話を取ってしまわない

③ 相手と、話の波長合わせをする

その理念は理解できても、具体的なイメージがわきにくいのではないでしょうか。

そこで、【傾聴】を具体的な姿として現してみましょう。

第一歩 話を聴く 構え をつくる

以前「身構えると、かえって相手が硬くなってしまって、逆効果ではないですか?」という質問を受けたことがあります。

なるほど。その心配も分かりますが‥

ここでの【構え】とは、相手を受け入れる体制づくりということではないかと考えます。

話を、とりわけ悩みなどを話すときには、相談者はとても緊張しているものです。

「本当に、この人に話して大丈夫?」「話した後で、あ~あ言わなきゃ良かったと思うのは嫌だなあ」等と、不安感が一杯と思います。

そのときに「大丈夫。私は、あなたの話を聴く準備ができている。ウェルカム」という姿勢・態度を示すことは、【傾聴】の第一歩

えます。

まずは、相手を【受け入れる】姿勢・態度を示しましょう。

具体策: 落ち着いた、静かな環境でゆったりと座る

     周囲に気持ちが途切れてしまうような『刺激的なもの』を置かない  など

第二歩 声の大きさ・トーン・話す速さ を相手(相談者)に合わせる

前回説明した 『事例1 Aちゃんは、思いを伝えられたか?』を参考として、考えてみましょう。

あのとき、B先生は運動場の授業から慌ただしく戻ってきて、次の授業の準備をするという状況でした。

話すことが苦手なAちゃんとは、話す声の大きさや速さ、そしてトーンも異なっていたのではないでしょうか。

そこで、Aちゃんは話すきっかけを失ってしまったのではないでしょうか。

B先生は決して『生徒のことを大切にしていない』先生ではありませんが、『適切な対応を知らない』先生かもしれません。

でも、授業の合間のあわただしい時間では、【声の大きさ・トーン・話す速さ を相手(相談者)に合わせる】ことがなかなかできにく

いのも現実です。

そうならば、【声の大きさ・トーン・話す速さ を相手(相談者)に合わせる】状況を作りましょう。

例えば、このように考えます。

B先生 「Aちゃん、どうした? 先生に話があるのか?」

Aちゃん「(うなづく)」

B先生 「そうか。きっと大事な話だな。すぐに次の授業が始まってしまうけど、今がいいか?後で、ゆっくりがいいか?」

Aちゃん「後でいい」

B先生 「よし、分かった。じゃ、お昼ごはんを食べた後か、帰りの掃除が終わった後のどっちがいい?」

Aちゃん「帰りがいい」

B先生 「分かった。じゃ、帰りの掃除が終わった後に、教室に残っていてくれる?」

Aちゃん「(うなづく)」

B先生 「うん、じゃ後でゆっくり話そう。それまで、授業がんばれよ」

という展開はどうですか?

Aちゃんがもっと言葉を発することができなければ、さらにB先生が会話を補う必要があるかもしれません。

話を聴く構えをつくった上で、【声の大きさ・トーン・話す速さ を相手(相談者)に合わせる】話し合いをすることをお勧めします。

もちろん学校現場では、即断即決が要求される場面も多々ありますが、【心】を扱うときにはゆったりとした状況に身を置くことが肝要

ではないかと考えます。

【心の速さは言葉の速さよりも遅い】からです。(このことについては、後日)

学校現場を事例として示しましたが、会社や友人関係などさまざまな場面でも当てはまるのではないかと考えます。 

第三段階・第四段階へと、明日続きます。

 

ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケー

ションカフェ】を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。