若者のトリセツ【やさしさが止まらない】⑨

『ユーメッセージ』よりも『アイメッージ』で話すことによる効果について、さまざまな機会でお話してきました。

しかし、このごろの大学の授業での様子を見ると、そもそも学生たちは『ユーメッセージ』で話しません。

ほとんど全員が初めから『アイメッセージ』で話しているのです。

それも、かなり卑屈な言い方をしています。

どうして大学生は、事例(以前のブログ参照)の場面でも、相手に謝罪を要求せず、妙に物わかりの良い人を演じているのでしょうか。

 

このことを考えるために、さらに別の 事例 女子大学生からの相談(以前のブログ参照) も紹介しました。

これらを基に、学生たちと意見交換をしました。

その結果、以前にお話した思春期の子どもたちの集団であるチャムでの付き合い方も、大学生になってからの付き合い方も『相手にとっ

て耳触りの悪いと』は言おうとしないという共通点がありました。

さらに、(以前に取り上げた)『何かと調子のいい後輩の仕事上の身勝手さ』を許している先輩の女性の行動からも、『相手にとって耳

りの悪いこと』は言わないという姿が見られました。

 

これらは、なぜでしょうか?

 

もちろん、『相手を傷つけるのでは』という心配もあるでしょうが、それよりも『相手に嫌われて、私自身が傷つく』安が大きいので

はないかと思えてなりません。。

だから、相手を思う優しさではなく、自分が傷つかないための保険である『優しさ』で、相手と接していると考えます。

どうして、ここまで周囲に対して防衛しないと、付き合うことができないのでしょうか。

 

みなさんは、どのように思われますか?

おそらくさまざまなことがらが、複雑に絡んでいるのでしょうが、

① 自立した個人どうしの対等な関係が築きにくい

② 自分に自信がないので、周囲の影響を受けやすい

のではないかと、考えています。

 

まず、①自立した個人同士の対等な関係が築きにくい について考えてみましょう。

以前からお話しているように、現在大学の教職課程を受講している学生に、『特別活動』を教えています。

『特別活動』とは、「子どもたちが生き生きと学校生活をおくる」ために、中学校過程ならば「学級活動」「生徒会活動」「学校行事」

の三分野において、その意義・役割・内容について考え、方策を実施する教育課程の一つです。

学校教育の一環ですから、文科省が示唆する『指導要領』に基づいて指導しています。

この『指導要領』は、時代の変遷や社会のニーズの変化により、変更されます。

ここ2,3年のところで小学校→中学校→高校と順に、変更された内容へと移行しています。

その変更の大きな柱の一つとして、【人間関係形成】があります。

このことを、少し説明していきます。

 

 

ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケー

ションカフェ】を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。