相談ー相手の話の聴き方・話し方⑩良い聴き手 未来の教員を目指す学生と関わって番外編
この連載の内容として
第1シリーズでは、発達障害を中心とした【学級・学校に適応することが難しい子どもとの係り】について
第2シリーズでは【学力差がある集団への係り】について
第3シリーズでは【一見仲良さそうに見えるなれあい集団内部への係り】について
第4シリーズでは『教職を目指す学生が考える【理想の教師像】』について
今はシリーズの番外編として、『悩みを抱えている子どもへどのように寄り添うか』について考えています。
まずは、『寄り添い方』の第一歩としての『話の聴き方』から始めています。
質問①「ねぇ、私の話をきいて、私の気持ちをわかって」と頼まれた時の『わかって』は、『解って』『分かって』『判っ』のどれ?
質問②『相手の話を聴けない人チェック』(解答等詳細は、以前のブログを参照してください)
次に『相手の話を聴く』ために、私たちはどのような姿を目指せばよいかについて考えます。
『話を聴く』とは、『相談』とは、悩みを打ち明けてきた相手と一緒に、その悩みを『分かち合う』ことであり、一緒に揺れてあげるこ
とと考えます。そこで、『良い聴き手』を目指しましょう。
『良い聴き手』となるための条件とは、まず第『話を聴く構えをつくる』ことと考えます。
では、『良い聴き手』とは何かについて、以下の事例を参考に考えてみましょう。
【勇気を出して、職員室の担任の先生のところへ行ったけど‥‥‥】中学1年生Bさん
Bさんは、あまりおしゃべりをしない、友人も少ない女の子です。担任の先生から、何か聞かれても「はい」「いいえ」と言うくらいで、自分から何か話に行くということは滅多にありません。そんなBさんが、珍しく職員室の前で担任の先生を待っていました。そこへ、担任の先生が回収したワークをいっぱい抱えて、階段を降りてきました。Bさんに気づいて「おっ、Bちゃんどうした?何か用か?」と元気よく声をかけてきました。すると、Bさんは「あっ、いいです」と言って、教室へ戻っていってしまいました。その後、Bさんは、担任の先生に何も言ってきません‥
さぁ、何があったのでしょうか。
みなさん、どう思われますか?
私は、以下のことを考えてみました。
◇Bさんは、『あまりおしゃべりをしない、友人も少ない女の子』とのことですから、おそらく『声が小さく、ぽつぽつと話す』子と想
像します。どう考えても、明るく元気にちゃきちゃきと話すタイプではないでしょう。
ところが、担任の先生は『元気よく』話しかけてくれました。
そこに、Bちゃんは違和感を感じたのではないでしょうか。
◇Bさんは、『自分から話しに行くことは滅多にない』のですから、上記のような違和感(気後れでしょうか)を感じたときに、それを
乗り越えてまでして、自分の思いや考えを相手に伝えるということは無理かと思います。
また、『回収したワークをいっぱい抱えて』という先生の姿を見て、『あっ、いいです』という言葉どおりに、「話しかけたら迷惑」と
思ってしまったのかもしれません。
◇そんな『自分から話しに行くことは滅多にない』Bさんには「また、今度」は無いと思います。
また、そんなBさんだからこそ、話に行ったのは、よほどのことだったと思います。
せっかくの、Bさんの勇気に応えてあげられなくて、可愛そうなことをしてしまいましたね。
みなさん、どう思われますか?
では、次に【先生は、どうすれば良かったか】について考えましょう。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイ
でスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。