未来の教員を目指す学生と関わって3部⑦

この連載の第1シリーズとして、発達障害を中心とした【学級・学校に適応することが難しい子どもとの係り】について、また第2シリ

ーズとして【学力差がある集団への係り】について、教員を目指す彼らが抱えている不安について考えてきました。

今シリーズでは、【一見仲良さそうに見えるなれあい集団内部への係り】について、考えていきます。

 

子どもたちは、活発に楽しそうににぎやかに活動しています。

しかし、このグループ内では、外から伺えられない『人間関係のトラブル』が生じていることがよくあります。

 

前回お話したように、『私的なグループ内での一人または特定の子どもに対する高い依存を、公的なグループでの生活時間を増やすこ

で、その価値を相対的に引き下げる』ことを目指しています。

具体的に説明します。

以前お話したように、学校教育の中で、遠足・野外学習・修学旅行等、子どもたちが少人数グループで活動をする機会はけっこうありま

すが、その編成の方法について苦慮されている先生も多いのではないでしょうか。

しかし、よく考えてみると、そうした大きな行事に限らず、『毎日の掃除の班』『理科の実験班』『合唱コンクールのパート』『英語の

スキットを話すペア』『体育の実技をサポートするペア』など、少人数で取り組む活動は、私たちが想像するよりもたくさんあります。

そして、それらの作り方については、上記に述べた大きな行事と異なり、さほど子どもたちからの不満は聞こえてきません。

もちろん、『教科の授業』と『学校行事』の違い、『1時間の授業』と『2泊3日の生活』等、さまざまな違いがあります。

しかし、最も大きな違いは少人数で活動することの目的・必然性が、子どもにとって明らかであるか否かという点ではないでしょうか。

『理科の実験班』の目的は、『一人一人が実験に意欲的に取り組むために、少人数で実施し、個々の活動の機会を増やす』ということ

を、子どもたちも感じており、「えっー」等と言いながらも、そのチームで活動しているわけです。

その際に、「好きな子どうし」等と言う子どもはいません。

では、なぜ『遠足』などでは、チーム編成についての不満が出てくるのでしょうか。

それは、『遠足』『野外学習』『修学旅行』等で、少人数活動をすることの目的・必然性が、明らかでないからではないでしょうか。

少なくとも、子どもたちが納得していないからではないでしょうか。

では、次に打つ手は?

 

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