子育て支援ワンコインセミナー 【子どもの心が分からない~思春期のトリセツ~】解説編⑤子どもの話の聴き方 続
1日から、3月中旬から下旬に開催するコミュニケーションカフェ3月例会について、説明しています。
このセミナーの中心として、二つの柱を考えてみました。
1 子ども話の聴き方
2 子どもの意欲の高め方
そして、これらについて考える前に、まずは【思春期の特徴】について考えてきました。(前回までのブログ参照)
1 身体の急激な変化
2 心の急激な変化
3 他者との関係性の変化
ある意味、子どもたち自身が、とても生きにくく感じる時代に入ってきたと考えられます。
では、いよいよ一つ目の柱である【子どもの話の聴き方】について、考えてみましょう。
次の事例について、どのようなことを考えますか?
「うちの下の子は中学2年生ですが、本当に勉強しません。高校生の姉は、自分でやってくれる子だったので、こんな心配はなかったのですが‥先日も、何もしないでゲームをしていたので、とうとう父親が怒り、「ちゃんと勉強する」という約束をしました。でも、すぐに約束を守らなくなってしまって、姉を見ていて、下の子もやればできると思うのですが‥来年は、高校受験があるので、心配です」
いろいろな意見があるかと思います。
まずは、『理由はともかく、心の中にザラッとした感じが残った』ということがらを、洗い出してみましょう。
私が、「ザラッ」と感じたのは以下の三か所です。
① 「高校生の姉は、‥‥‥こんな心配はなかったのですが」
② 「『ちゃんと勉強する』という約束をした」
③ 「下の子もやればできると思う」
みなさんは、いかがでしたか?
なぜ、この三点に「ザラッ」と感じたのかを、説明します。
① これは、おそらく多くの方も気づかれたと思います。
つまり、姉と弟を比較しているということですね。
この話をする『お母さん』には、そのような意識がないかもしれません。
しかし、日頃からこうした『姉と弟を比較する』言動をされている可能性は、結構高いのではないでしょうか。
真面目で勉強熱心な姉と、いつも比較されているとしたら、この中学2年の少年は結構辛く感じているのではないでしょうか。
② 親子で【約束】をするということ自体は、何も悪くありません。
問題は、どのような状況で【約束】をしたかということです。
明るく和やかな雰囲気のもとでの【約束】でしたら、何も問題ありません。
しかし、保護者が『保護者という権威の裃を着て、上から目線で…』という状況でしたら、これは【約束】と言えるでしょうか。
この点については、双方の考えを聴く必要がありそうですね。
③ 『やればできる』は本当でしょうか。
学級担任をしていた時、三社懇談(子ども・保護者・教員)で、保護者が「やればできるのに、どうしてやらないの?」と、生徒に詰問
する場面によく立ち合いました。
しかし、『やればできる』は本当でしょうか。
「九九が満足に言えない子どもが、きちんと授業を聞いていたら、二次関数が分かるのか?」は極論としても、『やればできる』という
言葉を、手放しで信じることは難しいと考えます。
みなさんは、いかがお考えでしょうか。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください