何ができるだろう③韓流は不登校に効く?②
事例1 不登校の小学4年生の男子
彼は、小学校2年生の後半から、学校を休み始めました。
保護者から(私が当時勤務していた)適応指導教室への通所依頼があり、彼は通い始めましたが、他の子どもたちとほとんど話すことが
できず、大人である相談員と一緒に昼食をとったり、バドミントンをしたりしていました。
しかし、半年が過ぎたあたりから、少し様子が違ってきました。
相談員とバドミントンをするということは、変わりませんでしたが、昼食は同じ学年の子たちと一緒に食べるようになっていました。
彼の心境にどんな変化があったのでしょうか?
適応指導教室のスタッフの一員であった私としては残念なことですが、我々の努力や取り組みによって、彼が変化したとは思えません。
何が、彼に影響を与えたのでしょうか。
それは、母親の変化と思います。
母親は、彼が学校を休み始めた時から、何とかして彼を登校させたいと願い、さまざまな取り組みに熱心に参加していました。
例えば、今の適応指導教室へ通所するまでに、複数のフリースクールを見学し、体験にも親子で参加しました。
また、不登校に関する講演会にも、数多く参加してきました。
母親の生活は彼を中心として動いているように、周囲にいる私たちには見えていました。
しかし、最近の母親の相談から、関心が違う方向へ向かっているように感じていました。
すると、母親から「今度埼玉アリーナへ行くんです。その前には、新大久保へ寄って、グッズを買います」と、韓流ファンであることの
カミングアウトがありました。
今まで100%息子へ向かっていた関心が、韓流という別の方向へ向かっていたのです。
そのことと、彼が同年齢の子たちと交流できるようになったこととの関連について、考えていきましょう。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
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