【聴く力・話す力のスキルアップ】⑮ポジティブに
この連載では
第1シリーズでは、発達障害を中心とした【学級・学校に適応することが難しい子どもとの係り】について
第2シリーズでは【学力差がある集団への係り】について
第3シリーズでは【一見仲良さそうに見えるなれあい集団内部への係り】について
第4シリーズでは『教職を目指す学生が考える【理想の教師像】』について
そして現在は、シリーズの番外編として、『悩みを抱えている子どもへどのように寄り添うか』について考えています。
そして、『寄り添い方』の第一歩としての『話の聴き方』について考えてきました。
さて、先日(1/30)のOnlineコミュニケーションカフェでも話題になりましたが、「自分の思いを伝えることは難しい」と思っている方
が多いと感じています。
そこで、『話し方』についてこんなことを提案してきました。(こちらも、詳しくは過去のブログをご覧ください)
1 言葉は、相手へのギフトと考えましょう
①人は、自分のイメージどおりに動く
②人は「言葉」ではなく「心」を受け止める
2 アイメッセージで、話してみましょう
3 リフレーミングで話してみましょう
①価値基準を変えてみると‥
②言葉の言い換え
③応用編
4 具体的に話してみましょう
①『どうすべきかは分かっているけど、どうすればいいかが分からない』説明編
②『どうすべきかは分かっているけど、どうすればいいかが分からない』実践編
5 ポジティブに話してみましょう
『OKワード』『NGワード』という言葉をご存じですか?
例えば、『OKワード』としては『ありがとう・いいね・うれしい』といった言葉が考えられます。
そして、『NGワード』としては『死ね・ウザイ・キモイ・ムカつく』といった言葉が考えられます。
さて、『OKワード』は、なかなか思いつかないのに、『NGワード』は簡単に思いつくのではないでしょうか。
このように、私たちは物事を『ネガティブに』とらえて、『ネガティブに』表現することが得意なのでしょう。
だからこそ、『ポジティブに』物事を捉えて、『ポジティブに』表現することが大切なのだと思います。
例えば、みなさんがコメダやスタバで、コーヒーを注文するときに、「コーヒーがいい」と言いますか?「コーヒーでいい」と言います
か?
口ではうまく説明できないかもしれませんが、何となくその違いゃ、感じの良さ悪さが伝わってくるのではないでしょうか。
とても些細なことです。
人によっては、「どうでもいいじゃん」ということです。
しかし、私たちの人間関係は、そんな些細なことの積み重ねで、できているのではないでしょうか。
『どうでもいいこと』ならば、なおのこと、ポジティブな言い方、話し方を選んでみませんか?
そして、ポジティブ・ネガティブとして、こんな言葉も紹介します。
すなわち、「またぁ‥‥‥‥‥」「○○○○しかできない」って、つい言ってしまうことがありませんか?
これらは『ウザイ・キモイ・死ね』といったあからさまなNGワードではありませんが、言われた相手にとっては十分影響力のある言葉
ですよね。
もともと、私たちが『ウザイ・キモイ・死ね』の類のNGワードは、そんなに使いませんよね。
そう考えると、「またぁ‥‥‥‥‥」等は、私たち大人にとっての代表的なNGワードと考えていいかもしれません。
そこで、ここでこそ以前にお話した『リフレーミング』の手法を使ってみましょう。
例えば、ちょっと落ち着きのない子どもが、薬をのもうとしているあなたのために、コップの水を持ってきてくれましたが、こぼしてし
まいました。
「またぁ、どうしてこぼすの」と言いたいところでしょうが、まずはその気持ちを評価しましょう。
「お水をもってきてくれたんだね。ありがとう。とてもうれしい。お水をこぼしちゃったのは、ちょっと残念。どうすればこぼれなかっ
たのかな。ちょっと考えてみようか」
まずは、『努力を認めて評価する。その後、失敗したことを振り返り、その原因を考えて、次回へ生かす』ことを、ルーティーンとして
みたらどうでしょうか。
きっと、この子にとっては、生きていく上での大切な指針になると思います。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。