【思春期のトリセツ】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【発達障害(碍)傾向に目を向けて】

どのように関わっていくか①

作戦① 偶然良いこと(今回の場合では『上手な関わり方』)ができた時に、強く評価する

作戦② ルーティーンが決まっていて、褒めやすい役割を与える

作戦③ 発達段階を考慮して、評価する

前回、お話したように、善い行いをした小さな子に「いい子だね」と頭を撫でるように、中学生に接することできません。

ほめ方や叱り方といった対応には、それぞれの発達段階に応じた言動があると考えます。

前回は、小・中・高について考えてみました。 

今回は、取り扱いが難しいと言われる【思春期】について考えます。

 

【思春期の特徴】

大きな特徴としては、次の三点が挙げられます。

『身体の急激な変化』

身体が大きくなる・性的成熟が始まる

みなさんもご自分で体験されたように、身長・体重が大きくなります。

このこともなかなか自分の中で、落ち着かない原因となりますが、それよりも『性的成熟』は心の不安定さの主要な原因となるかと思い

ます。

自分の身体の変化に意識がついていかず、混乱してしまうという時期でしょうか。

『心の急激な変化』

価値観が変化する・心が不安定になる

先日も、あるお母さんの嘆きをうかがうことになりました。

「息子が小学4年生のときに、仲良しのご家庭が夏休みにハワイへ行かれて‥息子がとてもうらやましがっていたので、中学1年の今年

の夏休みに、我が家もハワイへ行くことにし、息子にそう告げたら「二人で行ったら、俺はばあちゃん家から部活へ行くからと言うので

す。あの子が行くから計画したのに‥主人と二人で行く気はありません」とのお話でした。

また、別のお母さんは「今まで、うちの娘はフリルやリボンがついたかわいらしい服を着ていました。ところが、このごろは穴の開いた

汚いジーンズをはいています。私は、あんな服買う気もおこりません」と、話されました。

なるほど、よく分かります。

価値観が変化してきた、とても分かりやすい例ですよね。

『他者との関係性の変化』

親との信頼や依存、自立が相反する・友だちへの傾倒が大きくなる

上記の内容といささか重なるかと思いますが、親との距離感が変化してくるかと思います。

友だちと一緒にいるときに、親の姿を見かけると隠れるとか‥

また、授業参観で来校される保護者に「友だちの前で話しかけないでね」と言ったり‥

親にすれば、とても辛い場面もあるかもしれませんが、子ども自身が混乱している時と、受け止めてください。

 

こんな知識・情報を念頭に置いて、次回はべつの事例を考えてみましょう。

 

 

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