【子どもの心 若者の心 そして‥】10 人と人とのかかわりの深さのレベル 解説その2(サイコパスには気を付けて)

大学生に授業をしている中で考えさせられた「ザラッと」感から、以下のことについて考えています。(詳しくは、以前のブログをご覧くだ

さい)

相手との関係性が深まると、「何でも言える関係」と言いますが、本当でしょうか。

大学生の様子を見ていると、「本当にそうかな?」「親しいからこそ本音が言えなくなっているのでは?」と思うことがしばしばあります。

そこで、こうした関係性についての一つの情報(人と人との関わりの深さにもレベルがある)ことを、前々回に紹介し、前回と今回の2回

で解説します。

          人と人との関わりの深さにもレベルがあるって知っていますか?
                   沈黙が苦痛でないのもバロメーター
第一段階 閉じこもりのレベル
第二段階 社交儀礼のレベル
第三段階 世間話のレベル
第四段階 情報伝達のレベル

以上の解説については、前回のブログをご覧ください。

 

第五段階 意見・判断のレベル
自分の仕事や生活に直接関係のある事柄について、自分の意見判断を述べたり、解決策を提案したりするなど、攻撃性を持たず自己主張できるレベルである。十分に相手を信用していないので、急に強気な発言をしたり物わかりよくなったりする。

解説

分かりやすい状況としては、職場の会議で意見を求められた場面が考えられます。

例えば(想像してみてください)、「○○さんは、こういうことについてよく勉強しているから、何かアイディアがない?」と、日頃お世話になっている上司から意見を求められたので、発言しました。すると、「それいいね」という反応だったので、自信をもちましたが、隣の席の先輩が「しかし、期日に間に合いますか?」と言われたので、「そうですね。確かに時間がかかるかもしれません‥」と、弱腰になってしまいました。

第六段階 心理ゲームのレベル
無意識のうちに相手を自分の都合良く操作したり利用したりする関わり方で、表面上の言葉のやりとりの後ろに隠されているもう一つのやりとりで、後味が悪い。このレベルで関係が切れてしまうことが多い。

解説

分かりやすい状況としては、お互いの相手への思いの深さの差が大きいカップルという状況が考えられます。

例えば(想像してみてください)、AくんはBさんを大好きで告白して、何とかデートにこぎ着けました。Aくんは事前にいろいろ調べて、評判のいいカフェへ行きました。Aくんとしては、「やったぁ」と思い、いろいろ話しかけますが、Bさんは「いいお店ね」と言うものの、ずっとスマホに触っています。しばらく経ったら、Bさんが「お店出ましょう」と言うので出たものの、「次どこ行くの?」と聞かれて、プランのないAくんは「どこ行きたい?」と尋ねると、Bさんは「Aくんのいいところでいい」と言いますが‥といった場面です。

こうした男女間の関係ばかりでなく、関わり合うメンバーの間に、「力関係」の差があると、どうしても弱い人は強い人の顔色を見て、「機嫌を損ねないように」と、気を遣ってしまうものです。「力が強い人」がただのわがまま(本当はこれでも困りますか‥)くらいでしたら、「あーあ」のため息程度で済むかもしれませんが、「力の強い人」の心の中に『悪意』があったら、またはその人がサイコパスだったりしたら、「力の弱い人」ばボロボロになってしまうのではないでしょうか。

この段階で、相手との関係性を一度見直してみてはどうでしょうか。

相手との関係が切れても、構いません。

「去る者は追わず」です。

第七段階 打ち明け話のレベル
こんなことを話して恥をかきたくない、弱みを見せたくない、馬鹿にされたくないと考えて隠していることを、思い切って話してみるレベルである。このレベルまでくると、グループへの所属意識や結束が高くなる。

解説

分かりやすい状況としては、一つのミッションを成功させようとして、頑張っているチームが考えられます。

例えば(想像してみてください)、「公演まであと10日だけど、○○は大丈夫?」と励ましや、ときには怒号が飛び交う中で、「すみません、もう少し時間かかります」は言いにくいものです。ましてや、自分のミスで遅れているとしたら‥しかし、そこで周囲に知らせることで、チーム全体としての危機感が高まり、「仕方ないなあ、協力するよ」という周囲からの援助があったら‥グループとしての一体感が高まると考えます。

第八段階 ありのままの自分のレベル
自分の気持ち、相手に対して持っている感情などを、あるがままに言葉に出して率直に相手に伝える「真の対話」ができるレベルである。この段階までくると、自然体で人と関わることができる。お互いに沈黙していても気にならない。

解説

分かりやすい状況としては、遠く離れていても心が通じ合っている関係(ソウルメイト)が考えられます。

例えば(想像してみてください)、学生時代から仲の良かった○○さんとは、お互いの仕事の都合で遠く離れてしまい、具体的には年賀状の交換程度の関係。しかし、あなたのお母さんがなくなって心底落ち込んでいたときに、「仕事でちょうどこっちへ来たから、寄ってみた」(本当はほわざわざです)と尋ねてくれて、何をするでもなく、一緒に思い出話をしてご飯食べて「じゃ、またね」と去って行くという関係性でしょうか。

 

いかがですか?

次回、この関係を基に以前の話に戻っていきます。

お付き合いください。

 

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詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。