【嫁姑トラブルも不登校の一因?】自分の気持ちとの上手な付き合い方~自分を分かってもらおう~32
【自分の気持ちとの上手な付き合い方】を考えるきっかけ(5月6月7月例会の共通のテーマです)
みなさんは、「日頃は笑って済ませる、ささいな言動に妙にイラついてしまい、自分で自分の心をもて余したり」と言う体験をされたこ
とがありませんか。
時間の経過とともに、薄らいでいってくれるとよいのですが、時には、そうした思いが心の中に沈殿して、次第に心がネガティブな方向
に傾き、人によっては【孤独】や【生きづらさ】を感じることもあるものです。
そんな状況から、自由な自分を取り戻しましょう。
そして、その時に大切にしたいことは、「ネガティブな考えをしてはいけない!」と頑張りすぎるのではなく、自分のなかに
ある『ポジティブな心』とも『ネガティブな心』とも、上手に付き合っていくことです。
そのための考え・スキルについて、3回のコミュニケーションカフェで、取り組んでいきます。
今回からの第3回目7月例会では、『自分を分かってもらおう』に焦点を当てました。
コミュニケーションスキル
第1部 聴く力(以前のブログをご覧ください)
第2部 話す力(以前のブログをご覧ください)
第3部 相手との距離の取り方(以前のブログをご覧ください)
第4部 アサーション(以前のブログをご覧ください)
第5部 アサーションスキル
①リフレーミングの真骨頂(前回のブログをご覧ください)
②リフレーミング的ものの考え方(前回のブログから続いています)
前回お話した『不登校になった小学2年生の男子のケース』について、みなさんはどのようなことを考えられましたか?
おばあちゃん手作りのおはぎを「おいしい」と言って食べる彼に、おばあちゃんは「ママはこういうもの作ってくれないんだよね」とボ
ソッと言いました。彼の心にチクッと小さな痛みが走りました。
ママの「今日のおやつは何だったの?」との質問に、「おはぎ」と答える彼に、ママは「おばあちゃんの手作りって、ちょっと汚いね」
とボソッと言いました。彼の心にチクッと小さな痛みが走りました。
その後、しばらくして彼は学校を休みがちになりました。
保護者や学校は、その直前の遠足でのトラブルが原因と考えています。
そうでしょうか?
さあ、ここから一緒に考えていきましょう。
確かに、遠足でのトラブルは、彼の不登校に対して何かしらの影響があったとは思います。
でも、ひょっとしてこれは『とどめの一撃』だったのではないでしょうか。
もしも、みなさんが広い平野の真っただ中にいたならば、突風が吹き荒れても、多少その位置から押されるだけで、それだけでどこかへ
落ちてしまうということはありませんよね。
しかし、もしもみなさんが崖っぷちに立っていたならば、突風によって崖の下に落ちてしまうかもしれません。
このときに、崖の下に落ちた直接の責任は突風にありますが、そもそも初めからそこにいなければ落ちることはなかったわけです。
彼の心は、遠足でのトラブル以前に、広い平野の真っただ中ではなく、崖っぷちに立っていたのではないでしょうか。
彼の心が、崖っぷちに立っていたことが、そもそもの問題ではないでしょうか。
そこで、彼の心がどうして崖っぷちにあったのかということを、考えたいです。
いろいろなことが想像できますが、おばあちゃんやママのちょっとした一言で、彼の心がチクッとしたことも一つの理由かと考えまし
た。
おばあちゃんもママも、そんなに大したことと思わずに言われた一言でしょう。
しかし、その後彼との相談を続けていく中で、おばあちゃんもママも大好きな彼としては「僕がいないと、おばあちゃんとママが喧嘩し
てしまう。僕が止めなきゃ。僕は学校なんて行っている場合じゃない」と、考えたようです。
何と健気でしょうか。
そこで、おばあちゃんとママに「お二人で一緒に料理などをされることで、仲の良さを彼の前で示していただけると、彼がとても心落ち
着くのではないでしょうか」とお話しました。
まだ小学2年生ですので、学校も居場所として大切ですが、なによりも家庭が『心の居場所』として、大きな部分を占めると考えるから
です。
もちろん、これだけで解決することではないと思いましたが、少しずつ欠席が少なくなり、他の子たちと一緒に登校する彼の姿を見るこ
とができました。
学校で楽しく過ごし、自分の『心の居場所』である家庭へ元気に帰ることができるようになりました。
不登校と一口に行っても、その理由は100人いれば、100通りあるわけです。
私自身も、大きな学びとなるケースでした。
このケースから考えられるリフレーミングの考え方について、次回一緒に考えていきましょう。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】
を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。