【クールダウン】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【発達障害(碍)傾向に目を向けて】

どのように関わっていくか①(以前のブログをご覧ください)

作戦① 偶然良いこと(今回の場合では『上手な関わり方』)ができた時に、強く評価する

作戦② ルーティーンが決まっていて、褒めやすい役割を与える

作戦③ 発達段階を考慮して、評価する

 

どのように関わっていくか②

ある中学1年生のケースです。

『発達障害の一つであるADHD傾向の強い生徒がいます。授業中に席を立ったり、イライラすると周囲の生徒に手を出したりもします。同じ小学校出身の生徒たちは「あの子はああだよ」と慣れていますが、他小学校出身者は「先生たちは、あの子に注意しない」と不満が溜まっているようです。』

さぁ、あなたがもし彼の担任の先生だったら、どのような行動をとりますか?

 

『授業中に席を立ったり』『イライラすると周囲の生徒に手を出したり』といった状況から、「発達障害傾向がある子かな?」という予

はつきますよね。

ここでの考える視点は、『この子にも他の生徒たちにも居場所となる学級』です。

そして、ヒントは『誰』に、どのような関わりをするか について、次回まで考えてみてください。

 

以前、「うちの子が落ち着きがなくて、他のお子さんとトラブルになり、学校から連絡が毎日のようにあり、とても辛かったです」と悩

みを話されたお母さんがいらっしゃいました。

本当に辛かったと思います。

しかし、その子は「クラスメートを困らせてやる」等という気持ちは全くありません。

ましてや「先生や親を困らせてやる」なんていう気持ちはありません。

ですから、クラスメートも親も先生も、そしてその子自身も困っているのです。

ではどうすればよいのでしょうか。

前回、そして上記でのヒントを基に考えていきましょう。

第一に考えたいことは、この子自身への対応です。

授業をじっと聞いているときに、何だか分からないけれども、イライラしてきたり、お尻がむずむずしてきたり、気持ちがワッ―となっ

てしまうのです。

それを、「みんなだって我慢している。じっとしていなさい」は、無理なのです。

仮に、人が感じるイライラ度の限界を100としましょう。

みんな(その子以外のクラスメートとしましょう)が、その授業に対してイライラ度が40程度だとしたら、まだまだ60は我慢できる

わけです。

しかし、その子のイライラ度が80だとしたら、限界まであと20しかありません。

このイライラ度の限界は、個人によっても、その場の状況によっても異なると考えます。

その子は、ある意味とってもセンシティブなのかもしれません。

よく敏感で、注射のときのアルコールでも反応してしまう人っていますよね。

それは仕方ないことですよね。

それと同じなのです。

その子は、イライラする感度が敏感と考えると、その子の苦労を少し理解できませんか?

 

では、どんな対応策をとりましょうか。

今まで、教えていただいたり、体験したりしてきた中での最良策は『シェルター・クールダウンの場所を設定する』ということで

した。

そしてまた、それがとっても上手な先生とも出会うことができました。

 

この話は次回へ。

 

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