自分の気持ちとの上手な付き合い方~自分を分かってもらおう~15
【自分の気持ちとの上手な付き合い方】を考えるきっかけ(5月6月7月例会の共通のテーマです)
みなさんは、「日頃は笑って済ませる、ささいな言動に妙にイラついてしまい、自分で自分の心をもて余したり」と言う体験をされたこ
とがありませんか。
時間の経過とともに、薄らいでいってくれるとよいのですが、時には、そうした思いが心の中に沈殿して、次第に心がネガティブな方向
に傾き、人によっては【孤独】や【生きづらさ】を感じることもあるものです。
そんな状況から、自由な自分を取り戻しましょう。
そして、その時に大切にしたいことは、「ネガティブな考えをしてはいけない!」と頑張りすぎるのではなく、自分のなかに
ある『ポジティブな心』とも『ネガティブな心』とも、上手に付き合っていくことです。
そのための考え・スキルについて、3回のコミュニケーションカフェで、取り組んでいきます。
今回からの第3回目7月例会では、『自分を分かってもらおう』に焦点を当てました。
コミュニケーションスキル
第1部 聴く力(以前のブログをご覧ください)
第2部 話す力
1【自分の言葉で話してみよう】
第一【言葉はギフト】(以前のブログをご覧ください)
第ニ【上からではなく、横からの目線】(前回のブログから続いていますー今回はスキルの練習をしましょう)
『中学2年生のお父さんの相談』ー『ゲームばかりやっている子と勉強する約束をしたが、子どもは約束を守らない』というケース
何が問題だったのかを見つけるために、この父と子の会話動画を元へ戻してみると、気になった発言を見つけました。
父親「来年は受験生だから、今から勉強しないと、いい高校へ入れない」です。
問題は、ここではないでしょうか。
「父親でなくても、こんなこと、誰でも言いませんか」と思うからです。
しかも、その言葉を『お父さん』という権威で、上から目線で話されています。
それって、子どもは「ああ、いつものことだ」と思い、スルーしますよね。
ここで、本当に伝えたいことは、そんなことではないはずです。
本当に伝えたいことは、命令ではなく思いではないでしょうか。
そうならば、保護者自身の気持ちを「父さんは、こんなことを思うんだけどね。‥」「母さんは、自分の体験から、こんなことを思い出
すのね。‥」と、上からではなく、言わば横からの目線で話されてはどうでしょうか。
そうした目線で話す技法をアイメッセージと言います。
(アイメッセージのアイは、英語の私はのIです)
さぁ、練習してみましょう。
練習
あなたは、友人とおいしいランチの待ち合わせをしました。ところが、約束の時間を過ぎても、相手は現れません。メールも電話も来ません。列の後ろに並んでいた人たちが、先に入店始めました。あなたは、ちょっとイライラしてきました。そこへ、相手が走ってきました。あなたを見て、相手は「ごめんなさい」と言いました。さぁ、あなたは何と言いますか?
よくある返答(こちらをユーメッセージとも言います)
「もうっ、私ずっと待っていたのよ。遅くなるなら、連絡ぐらいくれればいいのに‥後ろの人たちに抜かされちゃったし‥」
こう言われると、遅れてきた相手は「確かに遅れてきた私が悪い。それは分かっている。でも、連絡できなかったことには理由があるの
よ。そこを説明させてほしかったなぁ‥」と思ったりしないでしょうか。
『悪いことは分かっている。でも、素直に謝れない。』という心境かなぁと想像します。
アイメッセージの返答
「良かったぁ。私ね、心配していたの。このごろ、いろいろなことがあるじゃない?だから、いろいろ想像しちゃって。でも、良かっ
た。さぁ、早く食べに行こう」
こう言われると、どうでしょうか。
遅れてきた相手は「ごめんね。遅れてきた私が悪いのに、怒らないでそんな心配してくれるなんて。本当に申し訳ない。やっぱり、この
人っていいひとだなぁ」と思ったりしないでしょうか。
『悪いのは私。でも、それを受け入れてくれて、本当にごめんなさい』という心境かなぁと思います。
お分かりいただけましたか?
本当に伝えたいことは、『命令ではなく思い』を、理解いただけましたか?
みなさんの身近なところで、結構役立つ手法かなぁと思います。
ぜひ、この伝え方も、みなさんの心の中に貯えてください。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】
を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。