コミュニケーションカフェ7月例会より⑦シンパシーとエンパシー続
コミュニケーションカフェ7月例会のOnline版は18日に実施しました。リアル版は25日に実施します。
6月例会に引き続き、【思い込み】に気づき是正することで、『生きていくことが楽な生き方』、『心地よい関係づくり』を実現したい
と考えています。
次の事例を基にして、考えました。
『仲良しのママ友であるAさんがPTAの仕事と家庭の事情の板挟みとなっている。「きっと、困っているに違いない」と思ったBさんは、「Aさんの代わりに、私が係をやります」と立候補しました。』
せっかくのBさんの申し出でしたが、自分で何とかすると考えていたAさんにとっては『余分なお世話』でした。
なぜ、このズレが生じてしまったのでしょうか?
『私ならば困るから、Aさんも困っているに違いない』という、Bさんの思い込みがあったからではないでしょうか。
この【思い込み】について考えるために、二つの考えるヒント(構成的グループエンカウンターの実施・テレビの対談番組の一部の紹
介)を提示しました。
そして、今回のズレの根底にあるシンパシーとエンパシーの違いについて、考えていきます。
ここで、【シンパシー】と【エンパシー】について、簡単に確認しておきます。
【シンパシー】かわいそうな立場の人や問題を抱えた人、自分とにたような意見をもっている人々に対して人間が抱く感情。自然に出て
くる感情。
【エンパシー】自分と違う理念や信念をもつ人や、別にかわいそうだとは思えない立場の人々が何を考えているのだろうと想像する力。
知的作業。
では、Bさんの行動について考えてみましょう。
【Bさんがシンパシーな対応をしてみたら】
『Aさんは、その日だめだっていうことを、言わないから、みんなは知らないよね。きっと、Aさんは困っていると思うから、私が代わ
りに係の仕事をするわ』
【Bさんがエンパシーな対応をしてみたら】
『Aさん、その係が難しいことを言えばいいのに。でも、何も言わないってことは、他に頼む人があるのかも。後で、困っていたら私が
代わればいいよね』
いかがですか?
違いが見えてきたのではないでしょうか?
【シンパシー】が、自分を基準として判断しているのに対して、【エンパシー】は、相手を基準として考えていることが違うのではない
でしょうか。
そして、今『エンパシー』な対応が、社会で求められています。
なぜでしょうか。
以前と異なり、社会が多様化してくる中で【心地よい関係】を築くためには、自分の基準だけで同情するのではなく、相手を理解するこ
との必要性が高まってきたからと、考えます。
ぜひとも、【エンパシー】な考え方や態度を養っていきたいものと考えます。
本屋大賞を受賞したベストセラー『ぼくは、イエローでホワイトでちょっとブルー』の中で、主人公の少年は「エンパシーとは、人の靴
を履いてみること」と答えています。
正直言って、【エンパシー】な考えや態度を身に付けるのは、簡単ではないと思います。
しかし、【心地よい関係】を築くためには、これから不可欠なものと考えます。
意識して取り組んでいきましょう。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。