おめでとう!ハッピー物語2
「ハッピーが、小学校の先生になりたいという気持ちは、どこまで本気なの?」と尋ねると、「いやー、なりたいけど、彼女と同棲したいし……」と、予想したとおりのいい加減な返事が返ってきました。
彼のこうした対応には慣れているので驚きませんが、さしがにあきれました。そこで、「分かった。ハッピーが、そのつもりがないならば、あなたの一生にこれ以上関わるつもりはないので、この話はやめよう」と言い、席を立ちました。
ハッピーにすれば、『いつもの軽口』くらいのつもりだったと思いますが、私が思うに自分の一生と向かい合う強い気持ちがなければ、今後の予想される厳しさを乗り越えることは不可能です。
ハッピーは、さすがに(まずい)という顔をしていましたが、何も言いませんでした。
1ヶ月、2ヶ月と時間が過ぎ、そんなことを忘れかけていた頃、再びハッピーから「会ってください」という連絡が来ました。
固辞する私に「どうしても」と、粘り強いハッピー。
そこで、会いました。
すると、「彼女とはあれからいろいろあって別れたし、両親にも大学へ行きたいと頼んだ。先生、俺どうしても小学校の先生になりたい❗」と、言いました。
そこで、「小学校の先生になるには大学へ入学し、卒業し、教員資格を取って、採用試験に合格しなければならない。もちろん、生活費を稼ぐためにバイトもしなければならない。実際にやってみると、本当に大変だと思う。ゲームセンターで遊ぶ暇はないよ。女の子と遊ぶ暇もない。それをやっていける?」と再度確認しました。
今回は、「やる」という言葉でした。
この数か月の間に、ハッピーに何があったかは知りません。
しかし、『賽は投げられた』のです。
彼の頑張りは、私の頑張りも要求してきます。
そこで、私がとった作戦は…