2 心の速さ≠言葉の速さ

先生に相談したくて待っていた生徒は、自分との約束を守ろうと急いで来てくれた先生への好感や信頼は増すことでしょう。

しかし、そのことと、生徒が先生に話すということは、別の問題と思います。

せっかく、相手に誠意ある態度を示すことができるあなたには、ぜひとも(心の速さは、言葉の速さよりも遅い)ことを理解し、以下のことを心がけていただきたいです。

○声の大きさや声のトーンを、相手に合わせましょう。(ミラーリングと言います)

○話す速度を、相手に合わせましょう。

○相手の言葉を待ちましょう。

相手が黙っていると、ついつい(◻◻ってことが言いたいの?)と、言ってしまいませんか?私は、よく言ってしまい、反省します。

しかし、ここで大切なことは、何を言って何を言わないかなのです。つまり、(言わない)ことにも大きな意味があるのです。あくまでも、大切なことは本人自身の言葉で、語ってもらいましょう。

○今、ここでの気持ちを大切に聞きましょう。

人の気持ちは、絶えず変わっていくものです。それは、良いとか悪いとかというものではありません。

今、相手が思っていること、考えていることを大切にしましょう。

○分かったつもりにならない。

言葉にできないからといって、相手が何も考えていないわけではありません。相手が言葉につまったときに、(分かった。分かった。△△ってことでしょ?)と、自分の体験から分かったつもりになって、決めつけたことはありませんか。

もし、そこで相手が黙ったとしたら、それは(その通り。私の気持ちを分かってもらえた)から黙ったのではなく、(何も分かっていない。あ~あ、言わなきゃ良かった)と後悔したから、黙っているのかもしれませんね。

どうですか?

人の話を聞くことは、なかなか難しいですね。

でも、せっかくあなたを信頼して、話してくれた相手には、ぜひ応えてあげてください。

では、話を聞いた後に、どんな言葉がけをするとよいでしょうか。

次回から、考えていきましょう。