子どもたちは、話したがっている ③ 『言いたいことはあるけれども、どのように話していいか分からない』への回答
3月になり、暦どおり春が到来したかのようです。
それなのに、この雪景色は‥?
このブログをいつも読んでくださっているみなさん、長い間お待たせしました。
本当にごめんなさい。
実は、左目が網膜剝離となり、緊急入院そして手術ということで、2月7日から2月17日まで病院にいました。
写真は、手術の翌朝(2月8日)の珍しい雪景色です。(この時はまだ元気でした。この後大変大変‥)
入院中は、医師からの「下を向いていなさい」「目を動かさないように」等の指示を受け、私なりに大人しくしていたのです。
そこで、しばらくこのブログをお休みとしていました。
本日から再開していきます。
今までと同じように、これからもよろしくお付き合いください。
ということで、しばらくお休みしていたので、前回・前々回のダイジェストから始めていきます。
いまどきの子どもたちの気持ちや考えていることについて、お話始めたところです。
スクールカウンセラーとして多くの子どもたちや保護者、先生と関わってきましたが、保護者から「うちの子って、「学校で何かあ
った?」と訊いても、何も言いません。」と言われることがあります。
また、担任の先生から、「今度の教育相談へ向けて、子どもたちに何か心配なことはあるの?大丈夫?と訊きましたが、みんな話す
こともないと言うので、困っています」と言われることもあります。
うーむ‥‥‥
その質問では、子どもは何も話さないでしょう。
私は、保護者も先生も「子どもの(人の)話を訊くことが、上手ではないですね」と考えます。
それは、まず第一に質問が具体的ではないということです。
みなさん自身が、子どもの側に立って、この質問に応えてみてください。
「学校(職場)で何かあった?」と尋ねられて、「うん、あったの。実はね‥」と話されますか?
もちろん、どうしても言いたいことがあったら、「待ってました」とばかりに口を開くかもしれませんが、「ここで、何か言うと大
事(おおごと)になるんじゃないか?」と不安に思う相手だったら、なおさら十中八九「ううん、べつに…」とやり過ごしません
か?
また、同様に「大丈夫?」と尋ねられて、大半の方は「うん、大丈夫」と答えませんか?
例え大丈夫でないにしても、そこで「大丈夫ではない」と答えている場面って、なかなか目にしませんよね。
みなさんも、私もきっとそうだと思います。
では、なぜでしょうか。
その理由は人それぞれかと思いますが、
①「言いたいことはあるけれども、どのように話していいかが分からない」
②「ここで何か言ったら、それ以上にいろいろ聞かれて面倒くさくなるのではないか」、
③「どうせ話しても、何ともならない」
等が考えられます。
そこで、まず①「言いたいことはあるけれども、どのように話していいかが分からない」について考えてみましょう。
相手に伝わりやすい話と、伝わりにくい話の違いは何でしょうか?
その理由は、話が抽象的か具体的かの違いではないでしょうか?
子ども(大人でも同じ)に話しかけるときに、何かを尋ねたいときに「何かあった?」「大丈夫?」では、相手は何を言えばよいか
が分からないのだと思います。
確かに、そのように尋ねられて「実は‥」と話せる子ども(大人)もいるでしょうが、全ての子ども(大人)がそんなにいつもいつ
も意識高く生活しているわけではありません。
そうならば、「昨日、○○の委員会の後で、何か探していたみたいだけど、見つかったの?」「この前、レクの予定考えてみるって
言っていたけど、場所のことで困っていない?」等と、具体的に尋ねてみたらどうでしょうか?
『神は細部に宿る』という言葉がありますが、そうした些細な日常の言葉がけが、子ども(大人)の心を形作っているのではな
いかと考えます。
いかが思われますか?
②以降については、次回一緒に考えましょう。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフ
ェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。