【友だちという呪縛～ボッチ上等～】３　小学生女子「お友達は私のもの？」へのアンサー

現在、私は小学校のスクールカウンセラーとして勤務しています。

中学校の教員として、また大学の非常勤講師として、若い世代と長い間関わり合ってきましたが、今目の前にいる「小さな人たち」は、大変興味深

いです。

 

小学校４年のみなさん全員と、『全員面接』という取り組みをしていますが、面接終了後に以下のような相談をしてきた女の子がいました。

帰りの会の前に、４年生のＡちゃんは仲良しのＢちゃんとお話していました。すると、教室の後ろのほうでＣちゃんがＡちゃんを呼んでいました。

そこでＡちゃんはＢちゃんに「ごめんね」と言って、Ｃちゃんのところへ行って少し話して、戻ってきました。すると、Ｂちゃんが「Ａちゃんは、

私のこと好き？」と訊いてきたので、「好きだよ」と答えたところ、Ｂちゃんが「私は、Ａちゃんのこと嫌い」と言ったそうだす。Ａちゃんは何と

答えたらよいのが分からず焦ってしまいましたが、そこへ先生が来て、そのままみんな下校したそうです。

Ａちゃんは、「明日、私は何と言えばいいですか？」と尋ねてきました。

 

あなたならば、どのように話されますか？

 

私は、つぎのように答えました。

『明日の朝、Ｂちゃんと会ったら、明るく元気に「おはよう」と言いましょう。そして、「私は、Ｂちゃんのこと大好きだよ」と言いましょう。そ

して、もうそのことは一切話さないで、二人の興味のある話をすればいいと思うよ。Ｂちゃんも、その方が気が楽だと思うのね。何もなかったよう

に行動すれば良いと思います。それでも、また何かあったら、また話に来てね』

 

いかが思われますか？

みなさん、お気づきのように、小学校中学年くらいからよく見られる『お友達はわたしのもの』という感情の表れかと思います。

ですから、Ｂちゃんは『Ａちゃんは、自分のことを好き』という確認をしたかったのだと考えます。

ここで、「昨日はごめんね。あの時は‥‥‥」と詳しく（くどく）説明する必要はないと思います。

むしろ、詳しく言えば言うほど、Ｂちゃんは昨日のことを思い出し、不快な気持ちが増してくるのではないでしょうか。

ここは、あっさりサラッと流してしまうのが、ベターかと思います。

（ベストかどうかは、分かりません。大体、こうした問題の解決にベストな答ってあるでしょうか？その時、考えられるベターな対応でいいのでは

ないかと思っています）

Ａちゃんの気持ちを、Ｂちゃんが素直に受け止めてくれるとよいのですが‥

 

さて、次回は『私は悪い性格だから、友だちができないの？』という中学生の悩みについて、考えます。

みなさんも、ご自身の思春期を思い出してみてください。

 

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いてい

ます。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このＨＰのトピックスをご覧ください。