【学校復帰の最後の壁は学力への不安】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】⑳
今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。
プロローグ
【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)
本論
1 不登校の考え方の変遷
2 文科省による不登校の定義
3 不登校児童生徒数の推移
4 【不登校】の理由
① 学校生活に起因
② 家庭生活に起因
③ 本人の気質に起因
5 学校生活に起因の具体的なケースについて
①被害者のケア
②加害者の指導
③観衆の指導
④傍観者の指導
6 家庭生活に起因の具体的なケースについて
事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?
事例② 『韓流』は【不登校】に効く?
7 本人の気質に起因の具体的なケースについて
事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース
8 発達段階で配慮すべきポイント
【小学校】の段階で必要なこと
【中学校】の段階で必要なこと
【思春期の特徴のおさらい】
① 身体の急激な変化
大きくなる・性的成熟が始まる
② 心の急激な変化
価値観が変化する・心が不安定になる
③ 他者との関係性の変化
親との信頼、依存、自立が相反する・友だちへの傾倒が大きくなる
(以上については、前回までのブログをご覧ください)
前回までに、不登校の要因や周囲の状況についてお話してきました。
今回から、いよいよ【不登校】が子どもたちに与える影響や、問題点とその対応について考えていきます。
9 不登校が児童生徒に及ぼす影響
① 学習の遅れ
この点を心配される保護者の方が一番多いかと思います。
この点に関しては、学校や自治体が独自に対応策をとられている場合も多々あります。
学校➡『別室で自習や、他の先生が質問に答える』『担任の先生の空き時間に登校』等
自治体➡『適応指導教室』、民間と連携の無料の塾等
文科省は、以前から「フリースクールや適応教室への出席は、学校への登校とみなす」等とお知らせしていましたが、現在では「スタディアプリでの
学習も認める」と告知始めています。
不登校で苦しんでいる子どもたちを圧迫しているものが減るのは、前向きの施策でしょうが、「本当に学力をつれさせたい」と願っている保護者の方
は、「やはり自分で何とかしなければ‥」と悩まれることは、おそらく変わりませんよね。
『個別塾』や『家庭教師』といった有料のものを選択されたり、民間と連携の無料の塾へ通わされているのが多いのではないでしょうか。
そしてまた、以前からお話している適応教室に勤務していた時に、もうすぐ学校へ戻っていく子どもたちに、「今、何が不安?」と尋ねたところ、ほ
ぼ全員が「勉強」と答えました。
適応教室への通所希望の時には、「クラスの中でいじめられた」「友人関係」「先生と合わない」等さまざまな理由を話していた子どもたち
が、ほぼ全員『学力への不安』を訴えます。
私たち大人から見れば、「ずっと休んでいた子を、授業中に当てたりしないよ」と言いたいところですが、それは子どもには通用しません。
そんな状態を見るにつけ、やはり『学力』の必要性を感じています。
次回は、【社会性が身につかない】ことについて、お話します。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま
す。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。