【クールダウン】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【発達障害(碍)傾向に目を向けて】

ご迷惑をおかけしました。

前回、私のPC操作の不手際(いつもそうですが‥)から、以前のブログが掲載されてしまいました。

申しわけありません。

『実験助手』の少年の話から、続いています。

 

どのように関わっていくか①(以前のブログをご覧ください)

どのように関わっていくか②

ある中学1年生のケースです。(以前のブログをご覧ください)

第一に考えたいことは、この子自身への対応です。

このイライラ度の限界は、個人によっても、その場の状況によっても異なると考えます。

それを、「みんなだって我慢している。じっとしていなさい」は、無理なのです。

では、どんな対応策をとりましょうか。

 

前回、発達障害傾向があり、ついつい周囲にちょっかいをかけてしまう男子児童の興味関心を生かし、『実験助手』として活躍の場を与

えられた先生のお話をしました。

先生は彼を『実験助手』に任じ、理科の実験のある前日に、彼と一緒に実験の準備(各班ごとの試験官やビーカーの数を用意するなど)

をしました。

当日、彼はすでに段取りを把握しているので、『実験助手』として、手助けをするわけです。

ここには、得意なことを生かして、級友から信頼され生き生きと活動する彼の姿がありました。

また、級友にとっても「落ち着きがなく迷惑なヤツ」とは異なる彼を知ることができました。

ただし、これで全てがうまくいくはずはなく、イライラが嵩じて衝動的になる場面は、時々現れます。

その時には、よく言われる『シェルター・クールダウンの場所を設定する』という方策がとられていました。

彼はどうしようもなくイライラしてきた時に、先生との事前の約束どおり、教室前の廊下の突き当りの掃除道具置き場へ行き、しばらく

じっとしています。

そして、教室へもどってきます。

先生と彼が約束した、このクールダウンについて、先生はクラスの子たちに‥

「みんなの中には、いろいろなみんながいるよね。足の速い私・ご飯を食べるのがゆっくりな私・おしゃべり好きな私・静かなところが好きな私等、どれがいいとか悪いとかってことじゃないよね。○○ちゃんは、みんなも知っているように、理科の実験とかってすごく得意だよね。でも、長くじっとしていると気持ちが悪くなっちゃうんだよね。それって、○○ちゃんがいいとか悪いとかってことじゃないよね。そんな時には、教室と別のところで気持ちを落ち着けたら、教室へ戻ってきてもいいよと、先生は○○ちゃんに言ったけれど、みんなは納得してくれるかな」

と話されました。

周囲の子どもたちは、それなりに理解を示し、「そうか、○○ちゃんは迷惑かける時もあるけどそんな訳があるんだ。じゃあ、教室を出

ていっても仕方ないよね」と納得したようでした。

そこで、さらに先生が「みんなそれぞれ得意なこともあれば苦手なこともあるね。みんな一緒だね」と話されることで、お互いを認め合

う雰囲気が高まり、彼ばかりでなく誰にとっても居心地の良いクラスが成長始めました。

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】

を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。