若者のトリセツ【やさしさが止まらない】⑮
『ユーメッセージ』よりも『アイメッセージ』で話すことによる効果について、さまざまな機会でお話してきました。
しかし、このごろの大学の授業での様子を見ると、そもそも学生たちは『ユーメッセージ』で話しません。
ほとんど全員が初めから『アイメッセージ』で話しているのです。
それも、かなり卑屈な言い方をしています。
どうして大学生は、事例(以前のブログ参照)の場面でも、相手に謝罪を要求せず、妙に物わかりの良い人を演じているのでしょうか。
『相手を傷つけるのでは』という心配もあるでしょうが、それよりも『相手に嫌われて、私自身が傷つく』不安が大きいのではないかと
思えてなりません。。相手を思う優しさではなく、自分が傷つかないための保険である『優しさ』で、相手と接していると考えます。
どうして、ここまで周囲に対して防衛しないと、付き合うことができないのでしょうか。
このことについて、次の2点を考えてみました。
① 自立した個人どうしの対等な関係が築きにくい
② 自分に自信がないので、周囲の影響を受けやすい
(内容については、以前のブログをご参照ください)
今回からは、具体的な事例とともに、その解決について考えていきます。
この連載を始めるーきっかけとなった事例について、再度振り返ってみます。
『いつも約束の時間に遅れてくる友人についての悩みを、大学生のAさんが語ってくれました。友人が遅れてきても、Aさんは「いいよ」と言っていましたが、そろそろ就活という時期になり、こんなことでは友人のためにならないと考え、友人に「時間を守ってね」と言ったところ、「仕方ないじゃん」と言われてしまいました。さらに、周囲にいた友人たちからは「ひどいことを言うね」と、まるで空気よまない人のように言われてしまい、Aさんは落ち込んでしまいました。「私はどうすればよかったのですか?」との相談でした』
という内容でした。
さて、ここまでで考えてきた知見を生かして、再度考えてみましょう。
①Aさんの言動は、間違っていたのか?
間違っていたのならば、どのように言えば良かったのか?
②友人の言動をどのように考えるか?
Aさんに、友人との関係についてどのようにアドバイスするか?
③周囲の友人の言動をどのように考えるか?
周囲の友人は、どうしてそうした言動をしたと考えるか?
以上について、考えいきましょう。
それ以外に、何かありましたら、ご連絡ください。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
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