相談ー相手の話の聴き方・話し方⑧ 未来の教員を目指す学生と関わって番外編
この連載の内容として
第1シリーズでは、発達障害を中心とした【学級・学校に適応することが難しい子どもとの係り】について
第2シリーズでは【学力差がある集団への係り】について
第3シリーズでは【一見仲良さそうに見えるなれあい集団内部への係り】について
第4シリーズでは『教職を目指す学生が考える【理想の教師像】』について考え、教師を目指す彼らが『悩みを抱えている子どもへどの
ように寄り添うか』について、考えました。
今は、シリーズの番外編として、そうした【寄り添い方】について考えています。
まずは、『寄り添い方』の第一歩として、『話の聴き方』から始めていきました。
質問①
親しいAさんから「ねぇ、私の話をきいて、私の気持ちをわかって」と頼まれた時の『わかって』は、『解って』『分かって』『判っ
』のどれにあたるでしょうか。
質問②
あなたの『相手の話を聴けない人チェック』
1 自分の心に余裕がないから、相手に関心を向けられない。
2 相手の持つ力や可能性への信頼がないから、指示・アドバイスが多くなる。
3 自分にOKと言えないから、相手にもOKと言えない。
(解答は、以前のブログを参照してください)
では、次に『相手の話を聴く』ために、私たちはどのような姿を目指せばよいかについて、考えていきましょう。
今年度、教育実習で頑張ってきた学生さんたちから、次のような相談がありました。
【教育実習で、生徒がせっかく相談してきてくれたのに、適切なアドバイスができなかった】と悔やむ大学4年生Aさんに対して
『相談』とは、悩みを打ち明けてきた相手と一緒に、その悩みを『分かち合う』ことであり、一緒に揺れてあげることと考えます。
そう考えると、Aさんはその女の子にずっと寄り添ってあげられたのではないですか?
仮に、もしAさん自身が、誰かに相談するときのことを想像してみてください。
そのときに、自分の気持ちをわかってほしいのではありませんか?
『相談』とは、そういうことなのです。
ですから、『良い聴き手』となればいいのではないでしょうか。
では、『良い聴き手』となるための条件を考えてみましょう。
まず第一に、『話を聴く構えをつくる』ことです。
これは、一体どんなことでしょうか。
それは、言わばデーンと構えて、「さぁ、私は今からあなたの話を聴きますよ。じっくり聴くから、何でも話してみて」ということでし
ょうか。
例えば、あなたが一生懸命に話しているのに、相手が「ふんふん」と上の空で相槌を打ちながら、目の前のコンピューターを見ていた
ら、あなたは相談する気になるでしょうか。
やはり、「私は、あなたの言うことを聴くよ」という意欲を、全身で表してもらえたら、話しやすいですよね。
それを、『構え』と表現しているのです。
決して、形式を重視している等といったことではありません。
それよりも、『あなたを大切に思っているから。じっくり聴くね』という気持ちの表れと、理解してください。
あなたも、一度チャレンジしてみてください。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイ
でスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。