5 具体的に、より具体的に

前回、お話した(Iメッセージ)を、理解していただけましたか?

正直、慣れない間はわざとらしさや、気恥ずかしさを感じられる方もいるかと思います。しかし、(Iメッセージ)は言葉の表現に止まらず、ものの考え方に通じていると思います。そこで、相手を自分と同様に大切にしたいという気持ちがあれば、自然に(Iメッセージ)で話すことができるようになってきます。ただし、不慣れな間は、意識して使ってみましょう。

実践あるのみです。

さて、(言葉の手渡し方)→(言葉の形式)と学習してきた後は、(言葉の中身)です。

ここで、みなさんに意識していただきたいことは、(具体的に)話すです。

私が、学校現場で働いていたときに、(なぜ、叱られているのか分からず、叱られている子ども)の姿を、よく見かけました。そこでは、(これからは、○○をしてはいけないぞ)といった注意が、先生方からされていましたが、決して(○○は、してはいけない。その代わりに、△△しなさい)とは、話されていませんでした。

しかし、大切なことは(ダメ)と言うだけでなく、(どうすればいいか)を伝えることでは、ないでしょうか。

ここが、的確に話されなければ、子どもはその場の雰囲気で、謝っただけにすぎないのですから、また同じことを繰り返すことでしょう。

先生と生徒の関係に限らず、このように相手に対して具体的に話すことは、極めて大きな意味をもつと考えます。

相手との認識の違いの壁を乗り越えるために、具体的な会話を心がけていきましょう。

具体的な会話がクリアできたら……