若者のトリセツ【やさしさが止まらない】⑧

『ユーメッセージ』よりも『アイメッージ』で話すことによる効果について、さまざまな機会でお話してきました。

しかし、このごろの大学の授業での様子を見ると、そもそも学生たちは『ユーメッセージ』で話しません。

ほとんど全員が初めから『アイメッセージ』で話しているのです。

それも、かなり卑屈な言い方をしています。

どうして大学生は、事例(以前のブログ参照)の場面でも、相手に謝罪を要求せず、妙に物わかりの良い人を演じているのでしょうか。

 

このことを考えるために、さらに別の 事例 女子大学生からの相談(以前のブログ参照) を紹介しました。

この事例をいくつかの視点で考えてみましょう。

① 『いつも遅刻してくる友人』を、受け入れてきたのはなぜですか?

② 『いつも遅刻してくる友人』は、本当に友人ですか?

 

このことを基に、学生たちと意見交換をしました。

その中でも、とりわけ問題として取り上げたのが、いびつな3人グループの中で、上位2人の支配下にいる1人の女子が、グループにい

る理由について問われたところ「ボッチになるなら、奴隷でいい」と答えたことです。

この内容についての紹介をした後、学生たち(女子多数)からは、上記の内容を「理解できる」という反応が多数あり、また「女

子大学生が遅刻してくる友人を許してきたことの根底には、何か言ってひどい人と思われたくないという気持ちがあるからでは?」との

意見もありました。

つまり、思春期の子どもたちの集団であるチャムでの付き合い方も、大学生になってからの付き合い方も『相手にとって耳触りの悪い

と』は言おうとしないということです。

 

また、(以前に取り上げた)『何かと調子のいい後輩の仕事上の身勝手さ』を許している先輩の女性の行動からも、『相手にとって耳障

りの悪いこと』は言わないという姿が見られます。

 

これらは、なぜでしょうか?

 

もちろん、『相手を傷つけるのでは』という心配もあるでしょうが、それよりも『相手に嫌われて、私自身が傷つく』安が大きいので

はないかと考えます。

だから、相手を思う優しさではなく、自分が傷つかないための保険である『優しさ』で、相手と接していると考えます。

 

どうして、ここまで周囲に対して防衛しないと、付き合うことができないのでしょうか。

 

 

ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケー

ションカフェ】を開いています。

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詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。