考え方の歪みを直して、心の健康度アップ(コミュニケーションカフェ6月例会より)②

スクールカウンセラーとして勤務していたときに、『相談』に訪れる子どもたちの多くは、【友人関係】についての悩みを抱えていました。

「友人とうまくいっていない。どんな風に話しかければよいか」「新しいクラスでのともだちづくりは、どうすればよいか」等といった

話題が多かったですが(一部については、以前に紹介しました)、そんな中に以下の『相談』がありました。

事例①「友だちがいない」と訴える中学2年生

『クラスの中では、今みんな野外学習の話をしています。みんな、持ち物のきまりなんかで、先生に文句言いながらも楽しそうです。でも、私は楽しくありません。グルーブ決めでハバにされたとかいうことはありません。でも、それはきっと先生が頼んでくれたからだと思います。私は明るくないし、地味だし、友だちいないし‥私って、悪い性格なのでしょうか?』

この『相談者』と対面した時に、みなさんならば、どのような対応をされますか?

私は、まず『相談者』に「悪い性格とか良い性格って、どんなこと?」と尋ねました。

すると、『相談者』は「明るくて、いつもキャッキャッ言っている人たち。クラスの中心にいるみたいな人が良い性格?私はちょっと地

味だし、友だちいないし‥悪い性格?」と、答えてくれました。

そこで、『相談者』と一緒に『良い性格、悪い性格とは何か』について考え始めました。

私  「明るいと良くって、地味だと悪いってどうして?」と尋ねました。

相談者「明るいと、みんなから好かれるけど、地味だとなんかスルーされる」

私  「それって、明るいと『得』で、地味だと『損』ってこと?

相談者「うーん、そんな感じかな?」

私  「でも『得か損か』ということと『良いか悪いか』って別のことじゃない?」

と、話し合いました。

とても興味深かったことは、『相談者』の評価基準は『得・損』と『良い・悪い』の基準が、ほぼ重なり合っていることでした。

しかし、現在の『お金をたくさん稼ぐこと』だけに重きを置く社会では、そんな考えになるのも仕方ないことと思います。

そこで、そうした一つの価値観だけではなく、さまざまな価値観について『相談者』と考えていくことにしました。

 

ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケー

ションカフェ】を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。