子育て支援ワンコインセミナー 【子どもの心が分からない~思春期のトリセツ~】解説編⑫子どもの意欲の高め方続続

1日から、3月中旬から下旬に開催するコミュニケーションカフェ3月例会について、説明しています。

まずは【思春期の特徴】について、2回にわたってお話してきました。(以前のブログ参照)

1 身体の急激な変化

2 心の急激な変化

3 他者との関係性の変化

 

次に、このセミナーの中心として、二つの柱を考えてみました。

1 子ども話の聴き方

2 子どもの意欲の高め方

 

一つ目の柱である【子どもの話の聴き方】については5回にわたって、お話してきました(以前のブログ参照)

詳しくは、今月開催する(詳細は下記の案内をご覧ください)セミナーで、参加者のみなさんと話し合っていきます。

 

そして、現在は【子どもの意欲の高め方】について、考えていきます。

初めに、人気がある野球の大谷翔平選手や、将棋の藤井壮太五冠の『試合や対局の際の楽しそうな表情』から、今まで考えられてきた意

欲のない子に対して、『どのように意欲を高めるか』という場面での第3の方法があるのではないかと、考えました。

既存の方法としては、『意欲のない子に対して、テストで良い点を取れたら、ゲームを買ってあげよう』といった方法か、またその逆に

『意欲がないなら、無理にやらせても無駄。意欲がわくまで待つ』という方法だったと思います。

でも、前者は永続可能性(SDGs)が低いと思いますし、後者はいつになるか分かりません。

そこで、第3の方法『楽しいからやる』を考えてみましょう。

このことを考えるために、今までよく言われてきた「やればできる」という言葉について、その信憑性を考えてみましょう。

 

私が学級担任をしていた頃、とりわけ3年生の三者懇談において、『学習成績表』を基にお話をしていると、芳しくない結果を見た保護

者が「ほら、勉強をやらないからこんなことになっているでしょ。やればできるのだから‥」と、わが子を叱責される場面によく出会います。

担任としては、静観したり、またとりなしたりするわけですが、こうした光景を長年見続けてきたことから、『本当にやればできるの

か』という疑問がわいてきました。

もちろん、『やればできる』ことは、たくさんあると思います。

私事ですが、全く運動ができない私が、曲がりなりにもテニスができるようになったのは、コーチの教えと週に1回の練習の成果です。

子どもたちの学習においても、小学生の時の九九や、中学校での『枕草子』の暗記など、やったから身に付いたことはたくさんありま

す。

しかし、全てがそうとは言えないでしょう。

極端な例ですが、九九が満足に言えない中学3年生が、一生懸命に『二次関数』の授業を聞いて、分かるようになるでしょうか。

こんな現状を見るにつけ、『やればできる』のではなく『できるからやる』のではないかと、考えるようになりました。

これを、【学習性無力感】と言います。

 

『できるからやる』とは、どういうことでしょうか。

それは、『やってみたら、できたのでやる気が高まり、さらにやろうとする』ということです。

この理屈は、分かっていただけると思いますが‥

しかし、よく考えてみてください。

この『できるからやる』の初めの一歩は何なのでしょうか。

それを、次回考えていきましょう。

 

 

ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケー

ションカフェ】を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをごらんください