何ができるだろう①配慮を要する子編-9
2 【周囲と上手に付き合えないBくん】(詳細は改編)
プロフィール
Bくんは、中学2年生。母親と二人暮らし。
保育園児の頃より、友達と遊ぶときにトラブルを生じやすく、母親は疲れていた。
Bくんはわがままを言い、迷惑をかけているという気持ちはないが、友人や先生に声をかけるタイミングが悪かったり、誤解される言動
が多かったりするため、『トラブルメーカー』と思われている。
母親は、Bくんの『母親思いの優しい子』であるという面など、Bくんの良さを周囲にも理解してもらいたいと願っている。
そこで、中学校の相談室を訪れることとなった。
Bくんの優しさや良さを、周囲に分かってもらうためには、どのような取り組みをすると良いでしょうか?
①お母さんに対しての初めの一歩
②お母さんからの情報収集
③Bくんに対しての初めの一歩
④Bくんとの関係づくり
⑤Bくんへの配慮の必要性
以上の内容については、以前のブログをご覧ください。
⑥Bくんへの具体的な配慮
<指示はそのときに>
<指示は具体的に>
抽象的な考え方が苦手な人たちは多いと思いますが、とりわけBくんはその傾向が強かったです。
そして、そうしたこだわりもよかったです。
そこで、「ちょっと長め」ではなく「10㎝くらい」とか、「温かな色」ではなく「オレンジ色」とより具体的に話したほうが、意思の疎
通の混乱は生じませんでした。
<禁止したときには、その代償の指示を>
これはBくんに限らず多くの人に共通することですが、「○○はいけない」と、何かを禁止したときには、その代償として「△△はい
い」と、穴埋めすることを提示するべきと考えています。
「○○はやったらいけないぞ。分かったな?」という指示では、言われた方は何をしてよいか分からず、ただ混乱を生じたという経験が
あります。
<指示は一度に一つずつ>
よく『継時処理か同時処理か』といったことが言われます。
『継時処理』とは順に行うことを意味します。
例えば、漢字の書き順です。
それに対して、『同時処理』とは一度に実施する作業を意味します。
Bくんは、順番にいろいろ言われても、なかなか理解することが難しい人です。
例えば「椅子もって、プリントもって、カラーペンもって出てきて」という指示では、どこに焦点をあてるべきかが分からず、よく混乱
していました。
彼のような人には、一度の指示で一つのことを伝えるのが肝要と考えます。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。