ソーシャルスキルトレーニング ⑥SSTの考え方
「ソーシャルスキル(SST)について知りたい」「ソーシャルスキル(SST)について学びたい」という意見をいただきました。
そこで、今いくつかのSSTについての紹介をしています。
今回は、【ソーシャルスキルの考え方】について、お話します。
興味関心をもたれたら、ぜひコミュニケーションカフェで実際に取り組んでみましょう。
【ソーシャルスキルの考え方】
【ソーシャルスキルトレーニング】について、「気持ちがないのに、形だけ学んでも意味があるのですか?嘘っぽい気がする」と言う人
がいます。
同様なことを思われた人もいることでしょう。
そこで、今回はこのことについて考えてみたいと思います。
このことの背景には、有名な二つの説があります。
ジェームズ・ランゲ説と、キャノン・バード説です。
どちらも、ジェームズさんとランゲさん、キャノンさんとバードさんという心理学者二人ずつによる学説です。
一般的に、私たちは【悲しいから泣く】【楽しいから笑う】と考えていますよね。
これは、【刺激➡情動➡身体変化】と、考えているからです。
この考えどおりならば、確かに【気持ちがないのに行動だけしても、それは無意味だ】という考え方も、一理あるかなあと思います。
しかし、笑っている赤ちゃんを見て、見ているこちらも笑顔になり、何だか幸せな気持ちになるといった体験はありませんか?
これは、【刺激➡身体変化➡情動】と考えられます。
前者をキャノン・バード説と言い、よく言われる【悲しいから泣く】という考え方です。
一方、後者をジェームズ・ランゲ説と言い、【泣くから悲しい】が当てはまります。
ソーシャルスキルトレーニングは、まさしくこの考えに基づいています。
すなわち、【行動が感情をつくる】というわけです。
初めはその気持ちがなくても、ソーシャルスキルトレーニングを重ねていくうちに、そうした気持ちが育っていくことが大切ではないで
しょうか。
例えば、相手に毎日「おはよう」とあいさつを続けていくことで、相手を大切にしようという気持ちが育っていくということは、とても
意義深いことではないでしょうか。
生前、十八代目中村勘三郎さんが、「型があるから型破り。型がなければ型無し」と話している姿を見て、大変感銘を受けました。
まずは【型】から入ってみませんか?
初めは気持ちがなくても、【型】を学ぶことで(ソーシャルスキルトレーニング)、その気持ちが育っていけばよいのではないでしょう
か。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。