おめでとう!夢をかなえて小学校の先生になったハッピー物語54 番外編【ジャイアンの指導法】

ハッピーは苦節8年で教員採用試験に合格しましたが、ハッピーに限らず多くのみなさんが、「そんなに長い年月をかけずに、早く合格したい」と思っていることでしょう。そこで、教職・採用試験関係に関するみなさんの疑問について考えています。

Q7  私が担任したクラスに、自分のわがままを通そうとするジャイアンのような子がいたら、どのように指導すればよいですか?

この発問に対しては、私の体験を説明し、一つの【ルール】【秩序】が学級の中に生まれたことにより、【学級】を再生する糸口をつかめたという、私自身ひいては学級が得たものについて、お話しました。

では、いったい何が良かったのでしょうか。

『教室に花を飾る』事件、『掃除』事件などから想像すると、『根気強さ』ではなかったかと考えています。

そして、もう一つのポイントとして、『ストレングス』を生かせたことではないかと考えています。

従来の教育は(いえ、教育に限らずカウンセリングも含めて多くのことが)、どちらかと言えばできていないところの改善を目指しての『リハビリ』型ではなかったでしょうか。

「あなたは、○○というところが今一歩なので、これを頑張りましょう」といった助言が、多くの教師から生徒に向けて語られていたと思います。

しかし、今は「あなたには、○○という得意なところがある。これからも、そこを伸ばしていこう」という助言に変わってきていると思います。

これを、相手の生徒のよさ(ストレングス)に目を向けた『ストレングス』型と言います。

一つの体験事例をお話します。

担任生活22年間、毎日学級だよりを発行していました。

昔のことですから手書きでしたが、生徒たちや保護者のみなさんには、結構喜ばれていました。

そこに『にこちゃんコーナー』という囲み記事を、毎日連載していました。

『にこちゃん』すなわち、前日に何か良いことを行った仲間(教師が見つけたり、生徒が見つけたりした)をほめたたえるわけです。

ある日、そこに例の少年の名前が載りました。

毎日のように何か問題を起こすトラブルメーカーの彼でも、良いことをするときがあるわけです。

すると、彼は周囲の級友に「見ろ。俺がにこちゃんに載ってる」と言い、いつもはくしゃくしゃにする学級だよりを、丁寧に折りたたんでカバンに入れて持ち帰ったのです。

もちろん、この1回のことで彼が大きく変わったりはしません。

しかし、彼のよさを教師も学級の仲間もが認めることで、彼の心の中に変化の芽が生まれてきたことは確かだったと思います。

その時代には、『ストレングス』とか『自己肯定感』などという言葉はありませんでしたが…

その後、どうなっていったか…については、明日お話します。

 

ハッピーのように悩んでいるあなたのお手伝いをさせてください。

よろしければ、お話を聞かせてください。

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