【毎日登校している子も大切に】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】24

今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。

プロローグ

【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)

本論

1 不登校の考え方の変遷

2 文科省による不登校の定義

3 不登校児童生徒数の推移

4 【不登校】の理由

① 学校生活に起因

② 家庭生活に起因

③ 本人の気質に起因

5 学校生活に起因の具体的なケースについて

①被害者のケア

②加害者の指導

③観衆の指導

④傍観者の指導

6 家庭生活に起因の具体的なケースについて

事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?

事例② 『韓流』は【不登校】に効く?

7 本人の気質に起因の具体的なケースについて

事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース

8 発達段階で配慮すべきポイント

【小学校】の段階で必要なこと

【中学校】の段階で必要なこと

【思春期の特徴のおさらい】

9 不登校が児童生徒に及ぼす影響

① 学習の遅れ

② 社会的自立の基礎を身に付けにくい

その1 学級全員(不登校傾向の子も含めて)に、ソーシャルスキルトレーニングを。

その2 学級全員を見る目を養おう。

そもそも、どうして他の子どもたちは、不登校傾向の子どもに対しての、教師の対応についてイライラ感を募らせるのでしょうか。

それは、「いつも学校に来ている私は褒められないのに、どうしてたまに来る子は褒めてもらえるの?」という不満があるからではないでしょうか。

その気持ちは、分からないではありません。

ずっと以前、学級担任をしていたときに、こんな体験をしました。

私のクラスの圭子は、目立たない存在でした。

成績はふつう。たしかすべて3だったと思います。

リーダーというわけではなく、かと言って問題行動をするわけでもなく‥

正直言って、担任としてはとても『手のかからない存在』でした。

しかし、生活ノートに書いてくる記述から、そんなに恵まれた家庭ではないということを、知っていました。

そこで、もしかしたら気になって、結構声をかけていたのかもしれません。

そんなある日、圭子が生活ノートに「先生は、わたしのことをいつも圭子、圭子と呼んでくれて、すごくうれしい。今まで、先生からそんなに声かけ

てもらったことなんてなかった」と、書いてきました。

私は、とても驚くとともに、大変勉強になりました。

すごく成績が良かったり、体育大会でめざましい活躍をしたり、リーダーとして仲間をひっぱっていったり、またはその逆にトラブルメーカーで問題

行動をおこしていたりしたら、教師は気になる存在として、意識して対応をすると思います。

しかし、圭子のように、目立たない存在だったら、意識して対応することが少ないのではないでしょうか。

 

そんな過去の体験から、今回のことを考えてみました。

不登校傾向の子が、登校してきたら、担任としては意識して大切に対応すると思います。

そのこと自体が間違っているとは思いません。

しかし、そうならば『いつも登校している子』も意識して、大切に対応しましょう。

子どもに限らず、人は大切にされて嫌な気持ちになる人はいないと思います。

ユニバーサルデザインという言葉をご存じですよね。

右利きの人に使い勝手が良かったハサミを、右利きでも左利きでも使い勝手が良いように作り替えたことが有名かと思います。

そこから、障害がある等一部の人にとって有用なことがらや考え方は、それ以外の人も含めて、誰にとっても有用ということを言います。

その考え方から、不登校傾向の子どもにとって有用なこととは、他の子どもにとっても有用と言えるのではないかと考えます。

ぜひ、他の子どもも大切にしましょう。

彼等にしっかり寄り添い、彼等のことをじっくり考えてみましょう。

 

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま

す。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。