【いじめの観衆へ】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】⑨
今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。
プロローグ
【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)
本論
1 不登校の考え方の変遷
2 文科省による不登校の定義
3 不登校児童生徒数の推移
4 【不登校】の理由
① 学校生活に起因
② 家庭生活に起因
③ 本人の気質に起因
5 学校生活に起因の具体的なケースについて
【○○中学校1年5組 授業中に、勉強が苦手な生徒を傷つける言葉が、級友から投げかけられたケース】
ここで大切なことは、『本読みを間違えて、心無いことを言われた子ども』と『心無いことを言った子ども』だけの問題ではないとい
うことです。
①被害者のケア
②加害者の指導
ただし、子どもたちの世界も、【被害者】を助け【加害者】を罰するだけでは片付かない、複雑な環境となっていることを忘れないよ
うにしましょう。
そうすることで、【被害者】【加害者】ともに、学校を居場所とすることができるのです。
こうした取り組みの継続で、【不登校】の予防の一助と考えます。
③観衆の指導
今回のケースでは分かりにくいかと思いますので‥‥
こんなケースではいかがですか?
『【いじめ被害者】の筆箱を、【いじめ加害者グループ】が持ち去り、「返して」との訴えを無視して、仲間内で回していた。その際に、そのグルー
プの仲間でない子の手に渡ったが、その子も【いじめ加害者グループ】の一員のように、他の子に渡していた』
ありそうなケースと思いますが、このときの 【いじめ加害者グループ】の仲間でないのに、仲間のようにふるまった子ども、またそり
行動を周囲で囃し立てたり、煽ったりしている子どものことを、【いじめの観衆】と呼びます。
彼等に対しても、もちろん指導が必要です。
上記でお話した指導の他に、【いじめの観衆】にも個別の指導が必要と考えます。
その時に大切にしたい考え方は、『いじめをおもしろがっている子どもに、自分が【いじめ】に加わっていることを自覚させ、どうす
べきかを考えさせる』ということです。
【いじめの観衆】に、「どうして、いじめをしたのか」と尋ねると、ほぼ全員が「私はしていない」と主張すると思います。
そこで、「嫌がっている子どもの気持ちを無視して、筆箱を回すことに加わったことは、まぎれもなくいじめだ」ということを、具体的に話して、納
得させることが大切です。
さらに、こうした指導を続けていくと、「筆箱回しに参加しないと、私もいじめられるから」との訴えがでてくるかもしれません。
そうすることで、【いじめ】の根の深さをしっかりと把握し、その根本原因から解決していまことが、個々の子どもを守るとともに、学級全体への指
導に繋がっていくと考えます。
ともすれば「みんなもやっているから」と他人事のように考えている子どもたちに、自分事として考え直させることを目指しましょう。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま
す。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。