【いじめないけど関わらないでおこう】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【発達障害(碍)傾向に目を向けて】③
前回お話した、ある中学1年生のケースです。
『学級の中に、こだわり傾向の強い男子生徒がいます。ある時、昼食後の休憩時間に、友人たちと運動場で遊んでいましたが、その時大好きな虫を見つけてしまい、その場から動けなくなってしまいました。昼の休憩終了のチャイムが鳴り、他の生徒たちは教室へ戻って行きますが、彼はその場から離れません。』
さぁ、あなたがもし彼の担任の先生だったら、どのような行動をとりますか?
『日頃からこだわり傾向が強い』『好きな虫を見つけて動けなくなる』といった状況から、「発達障害傾向がある子かな?」という予想
はつきますよね。
では、そもそも『発達障害(碍)傾向』とは、どんなものなのでしょうか?
ここで、おさらいしましょう。
【発達障害(碍)の概要】
① 特徴
社会性・コミュニケーション・想像力 に支障という傾向がある
事例①
中学校の授業と授業の間の休憩時間に、廊下で女子3人が人気のアニメの話で盛り上がっていた。
Aくんは、自分もそのアニメに興味があるので、その3人の輪の中に入っていった。
そして、突然「この前の映画の最後の部分はつまらなかったよね」と言い始めたので、周囲は何のことか分からない。
女子学級委員のBさんが、気を利かして「Aくんもあのアニメ好きなの?」と尋ねてくれたが、Bくんは自分が言いたいことで、頭が
いっぱいなので、話がかみ合わず、気まずい感じになってしまった。
(3人は気まずそうだったが、Aくんがどう感じていたかは不明)
この場合のAくんは、『空気読めない人』と周囲からは、とらえられたようですが‥
Aくんも3人の女子も、どちらも悪気はないと思います。
しかし、こうしたある意味でのミスマッチが続いていくと、「Aくんと話すと面倒だよね。避けておこう」と、周囲が考える気持ちも
分かります。
これが、小学校低学年でのことでしたら、ひどい言葉をかけたり、いじめにんったりするかもしれませんが、学年が上がるにつれて、
周囲がトラブルを避けようとして、Aくんと関わらないようになっていくのではないかと考えます。
表立ったトラブルではないので、教員や保護者などの大人としては、関わることが返って難しいと感じています。
こうした時の対応について、後ほど考えていきます。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】
を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。