【聴く力・話す力のスキルアップ】30コミュニケーションカフェ2月例会 事例①アサーション回答 続
この連載では
第1シリーズでは、発達障害を中心とした【学級・学校に適応することが難しい子どもとの係り】について
第2シリーズでは【学力差がある集団への係り】について
第3シリーズでは【一見仲良さそうに見えるなれあい集団内部への係り】について
第4シリーズでは『教職を目指す学生が考える【理想の教師像】』について
そして現在は、シリーズの番外編として、『悩みを抱えている子どもへどのように寄り添うか』について考えています。
そこから『話の聴き方』『話し方』へと、みなさんと一緒に考えてきました。(過去のブログをご覧になってください)
前回(1月例会)のコミュニケーションカフェ【聴く力・話す力のスキルアップ】の後、今回(2月例会)のコミュニケーションカフェ
(リアル版もOnline版も)では、みなさんからの質問や要望に応えて、「提案するときに、どのように話せばよいか」「上司からの提案
を断るときに、どのように話せばよいか」といった、リアルな話題を中心として実践編に取り組んでいきます。
詳しくは、下記のチラシをごらんください。
先日、リアルのコミュニケーションカフェを開催しました。
そこでは、4つの【事例】について話し合いました。
まずは、一つご紹介します。
ある飲食店アルバイトの相談(よく似たケースについて、以前にお話しました)
『私は飲食店で働いています。コロナ禍で仕事のシフトがころころ変わっています。本当に開店休業の時は、お金に困りました。ちょっと良くなってきましたが、今度は新しいバイトさんやパートさんが見つからなくて、店長から「来週毎日入ってくれないか?」と頼まれました。お金的にはうれしいですが‥今、専門学校へ通っていて、もうすぐ資格試験があるので、それは困ります。でも、軽く断った子が凄く怒られて‥ちょっと怖いです。クビになるのも辛いし‥どうすればいいでしょうか?』
【私は、こんなふうに考えます】
(前回の続きから‥)以前にお話した、アサーションの手法=WIN WIN を目指しましょう。
すなわち『落としどころ』をさがすのです。
では、具体的にどうするのかを、説明します。
両者が異なる(この場合は、正反対)意見のときに、『WIN WIN』を目指しながら、『落としどころ』を探すというのは、そんなに簡
単なことではありません。
そこで、【リフレーミング】の考え方を思い出してください。
正反対の二人が『WIN WIN』を目指すためには、その裏に『LOOSE LOOSE』があるのではないでしょうか。
正反対の二人のどちらもが、100%のWINを獲得することは、無理です。
そもそも世の中に、100%OKとか0%ダメとかっていうことがあるのでしょうか。
ですから、双方が痛み分けになることを目指しましょう。
例えば
アルバイトの青年「店長、ぼくもとてもしんどいのですが、店長の大変さもよく分かるので‥来週の火曜日と木曜日はシフトに入りま
す。その代わり、月曜日と水曜日は今までどうりに休ませてもらえませんか」
店長 「本当は、月曜日と水曜日も入ってほしいんだけどねぇ‥よし、分かった。二日間頑張ってくれるならば、あとの日は
こっちで何とかするわ。悪いねぇ。頼むわ」
アルバイトの青年「勝手言ってすみません。二日間、頑張ります」
という状況へ持ち込みたいのです。
考えてみてください。
この状況では、アルバイトの青年も店長も、「二日間は働くが、二日間は休む」ということで、どちらも半分はWINで、半分はLOSEなの
ですから、痛み分けということですよね。
すなわち、『WIN WIN 』=『痛み分け』ということだったのです。
まさしく、このことが『落としどころ』ということですね。
お分かりいただけましたか?
では、次に『働きます』と『休みます』のどちらを先に行ったほうがよいでしょうか。
そのことを、次回考えてみます。
次の日曜日(27日)に、Onlineを開催します。
ご都合よろしければ、ご参加ください。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください