【子どもは歯磨きのチューブではない】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】33
今月は、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。
プロローグ
【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)
本論
1 不登校の考え方の変遷
2 文科省による不登校の定義
3 不登校児童生徒数の推移
4 【不登校】の理由
① 学校生活に起因
② 家庭生活に起因
③ 本人の気質に起因
5 学校生活に起因の具体的なケースについて
①被害者のケア
②加害者の指導
③観衆の指導
④傍観者の指導
6 家庭生活に起因の具体的なケースについて
事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?
事例② 『韓流』は【不登校】に効く?
7 本人の気質に起因の具体的なケースについて
事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース
8 発達段階で配慮すべきポイント
【小学校】の段階で必要なこと
【中学校】の段階で必要なこと
【思春期の特徴のおさらい】
9 不登校が児童生徒に及ぼす影響
① 学習の遅れ
② 社会的自立の基礎を身に付けにくい
10 不登校への対応策
①個別の発達援助
②学級集団などの学校環境への介入
③親子関係などの家庭環境への介入
④関係機関との連携
適応教室選び(フリースクール全般)のときに、大切にしたいポイントを詳しくお話します。
❶『その適応教室は、何を目指しているか』
❷『適応教室の他の不登校の子どもと比べない』
❸『あきらめることなく、長い目で成長を見守りましょう』
今年も、あとわずかとなってきました。
ここで、約一か月半ほどにわたってお話してきた【不登校】について、最後にまとめたいと考えます。
(個人的な事情で、間隔が空いてしまい、申し訳ありませんでした)
10 不登校に対応する際の『大切にしたいこと』①
① 不登校はいつでも、誰にでも起こる
② 100人の不登校の子どももがいれば、100とおりの理由・原因がある
以上が、前回までの内容です。
詳しくは、過去のブログをご覧ください。
私の事情で、間隔が空いてしまい、申し訳ありません。
10 不登校に対応する際の『大切にしたいこと』②
③ 不登校の原因・理由を考えることは大切だが、今後その子をどのように支えるかがもつと大切
先日も、不登校傾向のある児童のお母さんが「うちの子の不登校の理由を考えているのですが…」と話されながら、私に質問されました。
とても愛情深く、子ども思いのお母さんが推測された原因・理由は、どれも「なるほど」と思わせられることばかりでした。
しかし、そこでお母さんには、こう手図ねました。
「お母さんは、残り少なくなった歯磨きのチューブをぐっーと押し切る方ですか?」と。
するとお母さんは(どうして、そんな質問するの?)怪訝な表情で、「ええ、もったいないですから」と言われました。
そうですよね。
もったいないですから、歯磨きのチューブはぐっと押しましょう。
でも、子どもはぐっと押し切らない方が良いのではないかと考えます。
実は、こんな体験をしました。
不登校の子どもたちの、いわゆる『適応教室』に勤務していたときに、学校復帰が間近な子どもたちに、「ところで、本当のところどうして不登校に
なったの?」と尋ねたところ、8割以上の子どもたちが「分からない」でした。
答えるのが面倒くさいからではなく、本人たちも「よく分からない」、こんなところが真実ではないかと考えます。
ですから、「どうして、不登校になったの?」という質問は、「これからの子どもへの配慮」という点では有意義と思いますが、その当事者にとって
は、それよりも「不登校だった子どもに対して、これからどのようにサポートしていくか」について、深く考えることのが大切ではないかと考えま
す。
例えば、「学校の課題が全て終わらなかったら、どうするのか」といった、具体的な対応を、子ども本人・保護者・教師で、ともに考え準備していく
ことは、とても良い「将来へのサポート」になるのではないでしょうか。(その結果、自ずと過去を振り返ることにもなるかと思います)
いかがでしょうか。
(本当は、年内に終了予定でしたが…)
あと2点ほど、お話を続けさせてください。
みなさま、よい年をお迎えください。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま
す。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。