【子どもの心 若者の心 そして‥】9 人と人とのかかわりの深さにもレベルがあるって知ってますか?

前回から、私が大学生に授業をしている中で感じた「ザラッ」とした感じについて、お話しています。(事例は、前回紹介しています)

事例① 現在、火曜日の4限にさまざまな学部の主に3年生を対象として、教職の授業をしています。また、5限に外国学部の4年生を対象として、ほぼ同じ内容の教職の授業をしています。こちらとしては、どちらの授業もぼほ同じ内容で教えているつもりですが、両者の顕著な違いを感じるようになりました。この大学は公立大学であり、学生の学力レベルは高く、話し合いを中心とした授業に、とても意欲的に取り組み、活発な意見交換があります。

2つの講義の受講者の内訳は

4限 3年生中心 さまざまな学部の学生が集まっているので、この授業で初めて顔を合わせたという学生も多く、大半は1週間にこの授業だけで会うといった関係である。授業後に提出する『振り返りシート』の記述も、時には「うーん、何も考えていない?」といったものもある。

5限 4年生中心 大半が外国学部学部であり、1年生のころからの友人知人が多い。留学経験や就活・採用試験等で苦労しているからか(学務課の方曰く「言葉遣いや態度が礼儀正しくなってきた」)、きちんとした対応をしている。『振り返りシート』の記述も内容が深まっており、講師自身が触発されるものもかなり見られる。

2つの講義内での話し合いは、どちらも活発であり大きな違いは見られないが、発表場面では、意欲的に手まで挙がる4限に対して、発表につい

て腰の重い5限という違いが見られます。この腰の重さについて、一部の学生は、「私たちの学年の積極的な子が、この授業にはいないから‥」

と言いますが、そういうことではないと考えます。

結構、深い問題があるように思います。

みなさんは、どのように思われましたか?

 

私たちは、相手との関係性が深まると、「何でも言える関係」と言いますが、本当でしょうか。(ここからが今回)

 

大学生の彼らの様子を見ていると、「本当にそうかな?」「親しいからこそ本音が言えなくなっているのでは?」と思います。

みなさんも、こうした体験を実際にされているのではないでしょうか?

そこで、こうした関係性についての一つの情報を、ご紹介します。

みなさん、どう思われるでしょうか?

私は、これを知ったときに、大きな感銘を受けました。

 

        人と人との関わりの深さにもレベルがあるって知っていますか?
                   沈黙が苦痛でないのもバロメーター
第一段階 閉じこもりのレベル
物理的には、隣り合って座っているが、言葉を交わさない(人と関わっていない状態)である。 例:病院の待合室・電車の席 など
第二段階 社交儀礼のレベル
交わりの浅い人との関わりである。他人への警戒心があり、自分については多くを語らず、挨拶や儀礼的な言葉のやりとり、無難な話題についてだけ話す(表面的な会話)のレベルである。 人と人との関わりは、ここから始まる。
第三段階 世間話のレベル
自分たちの仕事や生活に直接関係のない事柄(芸能ニュースなど)や後で話題にならないような話題について、一見楽しくおしゃべりするが、自分の意見はまだ警戒してあまり話さないレベルである。話題を探すことに気を遣い疲れる。
第四段階 情報伝達のレベル
自分の仕事や生活に直接関係のある事柄について、情報を伝えたり受け取ったりするレベルである。これによって、私達は新しい事実を知り、視野が広がる。反対や否定されることを怖れて、自分の考えを述べることはためらう。
第五段階 意見・判断のレベル
自分の仕事や生活に直接関係のある事柄について、自分の意見判断を述べたり、解決策を提案したりするなど、攻撃性を持たず自己主張できるレベルである。十分に相手を信用していないので、急に強気な発言をしたり物わかりよくなったりする。
第六段階 心理ゲームのレベル
無意識のうちに相手を自分の都合良く操作したり利用したりする関わり方で、表面上の言葉のやりとりの後ろに隠されているもう一つのやりとりで、後味が悪い。このレベルで関係が切れてしまうことが多い。
第七段階 打ち明け話のレベル
こんなことを話して恥をかきたくない、弱みを見せたくない、馬鹿にされたくないと考えて隠していることを、思い切って話してみるレベルである。このレベルまでくると、グループへの所属意識や結束が高くなる。
第八段階 ありのままの自分のレベル
自分の気持ち、相手に対して持っている感情などを、あるがままに言葉に出して率直に相手に伝える「真の対話」ができるレベルである。この段階までくると、自然体で人と関わることができる。お互いに沈黙していても気にならない。

 

いかがですか?

次回、事例をあげて説明します。

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いて

ます。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。