【学校休むと損】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【不登校に目を向けて】36

昨年から、【不登校】について、みなさんと一緒に考えています。

プロローグ

【不登校】についての知識の一例(以下、今回までの内容については、過去のブログをご覧ください)

本論

1 不登校の考え方の変遷

2 文科省による不登校の定義

3 不登校児童生徒数の推移

4 【不登校】の理由

① 学校生活に起因

② 家庭生活に起因

③ 本人の気質に起因

5 学校生活に起因の具体的なケースについて

①被害者のケア

②加害者の指導

③観衆の指導

④傍観者の指導

6 家庭生活に起因の具体的なケースについて

事例① 嫁姑のちょっとした考えの相違から不登校?

事例② 『韓流』は【不登校】に効く?

7 本人の気質に起因の具体的なケースについて

事例① ASD(自閉症スペクトラム)傾向のAくんのケース

8 発達段階で配慮すべきポイント

【小学校】の段階で必要なこと

【中学校】の段階で必要なこと

【思春期の特徴のおさらい】

9 不登校が児童生徒に及ぼす影響

① 学習の遅れ

② 社会的自立の基礎を身に付けにくい

10 不登校への対応策

①個別の発達援助

②学級集団などの学校環境への介入

③親子関係などの家庭環境への介入

④関係機関との連携

❶『その適応教室は、何を目指しているか』

❷『適応教室の他の不登校の子どもと比べない』

❸『あきらめることなく、長い目で成長を見守りましょう』

10 不登校に対応する際の『大切にしたいこと』①

① 不登校はいつでも、誰にでも起こる。

② 100人の不登校の子どももがいれば、100とおりの理由・原因がある。

③ 不登校の原因・理由を考えることは大切だが、今後その子をどのように支えるかがもっと大切。

④ 保護者だけで支えることには限界がある。周囲にあるリソースを使いこなそう。

⑤ 学校は、担任の先生にはこんな状況での悩みもあります。

⑥ 学校での、WIN WIN の対応

前回(と言っても、かなり以前になってしまい、申し訳ありませんでした)は、『不登校の子どもの保護者としては、もっとうちの子を見てほしい』

と先生に要求する気持ちはよく分かりますが、『不登校の級友を見る子どもたちの心中はなかなか穏やかではない』といったお話をしました。

間隔が空きすぎて、「どんな話だったっけ」と思われる方は、お手数ですが、前回のブログをご覧になってくきださい。

中学後半以降は、周囲の子どもたちが成長してくるので、「休んでいる○○くんにも、何か事情があるんだよね」と捉える生徒も増え、「学校休んで

いていいなあ」と簡単に考える生徒は減ってきます。

しかし、とりわけ小さな子たちは「嫌な授業の時は休んでいて、楽しい時だけ来るのってズルい」と思うのも、ごく自然なことでしょう。

そこで、双方(不登校の子も登校している子も)がともに納得できる、WIN WIN の関係を築くには、どうすればよいでしょうか。

私には、こんな体験があります。

教師になって5年目で中学1年の担任をしていました。(最終的には22年間担任をしました)

その私のクラスにOくんという極めて落ち着きのない少年がいました。

小学校時代には、その落ち着きのなさから、担任の先生から厳しい指導を受けていたようです。

確かに、落ち着きがなく粗暴な一面もあり、今の時代ならば「発達障害?」と思われる子でした。

しかし、彼は意地悪ではないですし、人懐っこく楽しいことが大好きという子供らしさも十分兼ね備えているので、私にとってはそんなに手のかかる

子ではありませんでした。

そんなクラスで、2学期にある女の子が休み勝ちになりました。

Oくんは、その女の子と同じ小学校だったこともあり、心配してくれたのか「どうして、あの子は休んでいるの?」と、私に尋ねてきました。

そこで「詳しいことは分からないけど、何か嫌なことがあったのかなぁ。早く来てくれるといいねぇ」と話したところ。Oくんは「学校くらい楽

しいところはないのに、休んでいて損だよね。かわいそうだね。早く来れるといいね」と言うではないですか。

私はとても驚きました。

今まで、「学校を休んでいてズルい」という子どもたちの意見は聞いていましたが、「学校は楽しいから、休むと損」という意見は初めて聞きまし

た。

しかも、多くの先生からよく叱られているOくんから聞こうとは‥

 

この問題のポイントはそこではないかと考えます。

みなさんは、どのように思われますか?

 

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いていま

す。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。