【褒める機会を作り出す作戦】コミュニケーションが苦手な人との上手な関わり方【発達障害(碍)傾向に目を向けて】
どのように関わっていくか①
よく世間では、「褒めて育てる」と言います。
「その子の良いところを認めよう」とも言います。
しかし、保護者の方からは「褒めて育てた方が、叱って育てるよりも良いだろうとは、私も思う。しかし、わが子を見ていて、褒めるこ
と・認めることがないように場合には、どうすればよいのか?
もちろん、褒められない時には褒める必要はありません。
作戦① 偶然良いこと(今回の場合では『上手な関わり方』)ができた時に、強く評価する
偶然良いことをした時、そこにつけこみましょう。
慣れない間は、子どもたちにとってもストレスかもしれませんが、その内『良いことをして褒められる』という対応に慣れてきますし、
そうした結果の心地よさも自然に受け止められるようになってきます。
そうなってきたら、人は少しずつ変化していくのです。
それを信じて、「偶然良いこと(上手な関わり方)をしてしまった」時に、しっかり褒めましょう。
小さな子ならば、しっかり抱きしめてあげるのもよいですよね。
では、その一瞬をどのように見付けるか?
その一瞬を見つける方法については、お話します。
作戦② ルーティーンが決まっていて、褒めやすい役割を与える
周囲とうまく関係をつくることが苦手な人・子どもに「周囲と協力して取り組みましょう」と言っても、それはなかなか難しいことで
す。
それができるのならば、周囲との関係づくりに苦労をしていません。
しかし、彼ら自身の達成感・成就感・満足感などを高めることは、きわめて大切と考えます。
そうならば、彼ら一人一人の力を高めたいと考えます。
そこで、彼等の特質を考えて、『ルーティーンが決まっている』役割を与えましょう。
発達障害傾向のある人・子どもは、イレギュラーのことがらを受けとめるのに、時間がかかります。
しかし、あらかじめ決められている事柄ならば、そんなことはありません。
例えば、教室の毎日の掲示物について、「ここの掲示をお願いするね。みんなに分かりやすいように、工夫してくれる?」と頼み、朝の
会のときに、毎日掲示物を渡してみましょう。
そして、ときどき、学級全員の前で、「この頃掲示物がとてもきれいで分かりやすいことに、みんなは気づいている?○○さんのおかげ
だよ」と、褒めたたえましょう。
教室の掲示物といった、誰の目にもあきらかなことですから、褒めやすいわけです。
褒める機会が少ないならば、褒める機会を作り出しましょう。
作戦③ 発達段階を考慮して、評価する
小さな子ならば、よいことをしたときに抱きしめて「いい子だね」と褒めても良いかと思います。
しかし、同様なことを中学生にしたならば「なめてるんか」と、喧嘩を売られてしまいそうです。
やはり、それぞれの発達段階に応じたほめ方があると思います。
その発達段階について、次回考えていきましょう。
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