何ができるだろう②苦手な人とのかかわり方編-13
事例1
男子大学生 アルバイトの職場での相談
『僕は、今飲食店でアルバイトしています。今まで、コロナということで営業時間も短くて、お金的には苦しいところもあったけど、の
んびりできるところもあって、良かったです。でも、営業時間が元に戻り、店長から「シフト増やせない?」と尋ねられました。店長は
親切でいい人なので、頑張りたいと思いますが、ちょっとこのところイライラしている気がします。
「えっ、無理です」と軽く言ったバイト仲間が、怒られてしまっていました。
そんな店長にどのように、話せばいいですか?』
さあ、あなたならばどのように話されますか?
このことについて、次の点から考えています。
1 ストレスについて
①ストレスについておさらい(10月22日のブログ参照)
心や体にかかる外部からの刺激(ストレッサー)に適応しようとして、心や体に生じた様々な反応をストレス反応と言う。
②ストレスについておさらい-2(10月23日のブログ参照)
◎ストレスには、いろいろな種類がある
◎人によって受け止め方が異なる
◎ストレスへの対処方法を、コーピングと言う
ここまでを準備段階として、
2 自分の思いをどう伝えるか(10月25日のブログ参照)
①まずは、相手の言い分を聴く
◎『話を聴く【構え】をつくる
◎声の大きさ・話す速さ・トーンを相手に合わせる。
◎相手の言葉を待つ。
◎わかったつもりにならない。
②相手との関係性を考える(10月26日のブログ参照)
◎攻撃的反応
◎被攻撃的反応
◎アサーティブな反応
今回の相談者である大学生としては、このアサーティブな関係を目指すことになります。
【アサーティブな関係】を築くために、日頃から身に付けておきたいスキルの紹介
例えば スモールステップ(10月27日のブログ参照)
【アサーティブな関係】を維持するために、とっさのときに活用したいスキルの紹介
例えば 鏡の自分に向かって『YES』(10月28日のブログ参照)
③自分の言葉で話してみよう
◎言葉はギフト(10月29日のブログ参照)
◎リフレーミング(10月30日のブログ参照)
◎アイメッセージ(10月31日のブログ参照)
◎ポジティブな表現(11月 1日のブログ参照)
3 さぁ、話してみましょう
最後の【お役立ちスキル】をお伝えします。
①『0か100か』を狙わない(11月 3日のブログ参照)
②『うれしい話』と『辛い話』は、どちらが先?
あなたは、「ショートケーキを食べる時に、先に食べるのはイチゴ?ケーキ?」
イチゴ派は、「酸っぱいものは甘いものよりも先に食べたほうがいいに決まっている」という主張でしょうか。
ケーキ派は、「イチゴ大好きだから、最後にとっておきたい」という主張でしょうか。
いずれにしても、そんなに大勢には影響がないかと思います。(強い信念の方、ごめんなさい)
しかし、相手との話し合い、とりわけ交渉事では『何を先に言うか』は、結果に大きな影響を与えることになります。
そこで、質問です。
昨日、『落としどころ・折り合いをつけることの大切さ』について、お話しました。
では、アルバイト学生は、店長に『うれしい話=耳障りの良い話』、『辛い話=耳障りの悪い話』のどちらから話すと良いでしょうか。
あなたは、どう思われますか?
私は、さまざまな定説や、今までの体験から『先にうれしい話=耳障りの良い話』から始めた方が良いと考えます。
ここで言う『うれしい話=耳障りの良い話』とは、店長にとって都合の良い話です。
例えば、アルバイト学生が「木曜日は働けます」と言うことは、店長にとって『うれしい話=耳障りの良い話』ですから、聴いた後、ア
ルバイト学生への好感情をもつことが考えられます。
その後で、アルバイト学生が「金曜日は働けません」と言っても、何もなく「金曜日は働けません」と言った場合と比べると、店長への
インパクトは和らいでいます。
ぜひ、相手にとって『うれしい話=耳障りの良い話』から、話しかけてみましょう。
みなさんも、試しに実行してみてください。
明日は、いよいよロールプレイをご紹介します。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。