何ができるだろう②苦手な人とのかかわり方編-12
事例1
男子大学生 アルバイトの職場での相談
『僕は、今飲食店でアルバイトしています。今まで、コロナということで営業時間も短くて、お金的には苦しいところもあったけど、の
んびりできるところもあって、良かったです。でも、営業時間が元に戻り、店長から「シフト増やせない?」と尋ねられました。店長は
親切でいい人なので、頑張りたいと思いますが、ちょっとこのところイライラしている気がします。
「えっ、無理です」と軽く言ったバイト仲間が、怒られてしまっていました。
そんな店長にどのように、話せばいいですか?』
さあ、あなたならばどのように話されますか?
このことについて、次の点から考えています。
1 ストレスについて
①ストレスについておさらい(10月22日のブログ参照)
心や体にかかる外部からの刺激(ストレッサー)に適応しようとして、心や体に生じた様々な反応をストレス反応と言う。
②ストレスについておさらい-2(10月23日のブログ参照)
◎ストレスには、いろいろな種類がある
◎人によって受け止め方が異なる
◎ストレスへの対処方法を、コーピングと言う
ここまでを準備段階として、
2 自分の思いをどう伝えるか(10月25日のブログ参照)
①まずは、相手の言い分を聴く
◎『話を聴く【構え】をつくる
◎声の大きさ・話す速さ・トーンを相手に合わせる。
◎相手の言葉を待つ。
◎わかったつもりにならない。
②相手との関係性を考える(10月26日のブログ参照)
◎攻撃的反応
◎被攻撃的反応
◎アサーティブな反応
今回の相談者である大学生としては、このアサーティブな関係を目指すことになります。
【アサーティブな関係】を築くために、日頃から身に付けておきたいスキルの紹介
例えば スモールステップ(10月27日のブログ参照)
【アサーティブな関係】を維持するために、とっさのときに活用したいスキルの紹介
例えば 鏡の自分に向かって『YES』(10月28日のブログ参照)
③自分の言葉で話してみよう
◎言葉はギフト(10月29日のブログ参照)
◎リフレーミング(10月30日のブログ参照)
◎アイメッセージ(10月31日のブログ参照)
◎ポジティブな表現(11月 1日のブログ参照)
3 さぁ、話してみましょう
ここまで、いろいろ考えてきました。
頭の中には、多くの役立つスキルがあるはずです。
では、いよいよ勇気を出して『実践』です。
最後に、二つ【お役立ちスキル】をお伝えします。
①『0か100か』を狙わない
店長の言い分を聞いて、全て従う→アルバイト学生としては、やめざるを得ません
学生の言い分をすべて通す→店長によって、アルバイト学生は『クビ』になるかも…
どちらも、良くない結果が想像されます。
ここで、両者の『落としどころ』を探りましょう。
今、私は大学の教職課程を履修している学生たちに『特別活動』の講義をしています。
そこで、文科省の指導要領という『小・中・高で教える内容の基準』について、教えていますが、その中で学級内での話し合いにおける
【合意形成】という言葉が強調されていました。
【合意形成】=『落としどころ』です。
話し合いの結果、両者ともに自分の言い分を100%通すのではなく、相手の主張も認めて折り合いをつけるということです。
例えば、この事例の場合ならば、「火曜日と金曜日は何とかしますが、月曜日と木曜日は無理です」といった具合です。
完全にWIN WINとはなりませんが、完全にLOST LOSTでもありません。
いかがですか?
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。