3.11特別編 天を恨まず
今日は、特別なメニューとさせてください。
【ソーシャルスキルトレーニング】【アサーション】を待っていてくださった皆さんには、申し訳ありません。
しかし、今日だけ特別な話をさせてください。
今日、中部電力本社の近くを通りかかったところ、半旗が掲げられていました。
10年経ちました。
10年前、私は市立中学校の校長をしていました。
すでに卒業式も終わり、職員室で雑談をしていた午後、その地震はやってきました。
授業も終わり、生徒たちが帰宅する準備をしていたところ、何だか気持ちの悪い横揺れがしました。
急遽、校内放送で「机の下へ」と指示し、その後安否確認をし、部活動や委員会活動を中止して、生徒たちは集団で下校したことを覚え
ています。
その後、私たち教職員が職員室のテレビで見た状況は、「これはCG?」としか思えない、信じられない光景でした。
そして、原子力発電所の事故、津波という災害が重なった地域で、行われた中学校の卒業式は、私たち教育に携わっている者には、深い
感銘をもたらすものでした。
「こんな状況で、どうやって準備したのだろう」「先生方の過酷さも大変だろうが、生徒たちの動揺はどんなに大きなことだろうか」
等、私たちには想像もつきませんでした。
それだけに、卒業式での卒業生代表の男子生徒の泣きながらの答辞は、聴いているこちらも涙を禁じえず、姿勢を正して拝聴しました。
とりわけ「天を恨まず」という言葉には、「どうして?恨んでいいんだよ。あなたたちが、どんな悪いことをした?あなたたちの身近な
人や大切なものを、こんなに無残に奪われるなんて‥文句を言っていいんだよ」と、思わずにはいられませんでした。
とともに、泣きながらも仲間たちや身近な人への感謝、そして未来への希望を語る彼には、その未来に幸いあれと祈らずにはいられなく
なりました。
その後、節目のたびに彼らの様子が報道され、時が過ぎていること、そして彼らが成長していることを遠くから拝見させてもらいまし
た。
教育に携わっている者として、この日は自分を振り返り、新しい一歩を踏み出す日となっています。
明日は、【ソーシャルスキルトレーニング】【アサーション】についてお話します。
明日も、どうぞご覧ください。