自分の気持ちとの上手な付き合い方~自分を分かってもらおう~8

【自分の気持ちとの上手な付き合い方】を考えるきっかけ(5月6月7月例会の共通のテーマです)

みなさんは、「日頃は笑って済ませる、ささいな言動に妙にイラついてしまい、自分で自分の心をもて余したり」と言う体験をされたこ

とがありませんか。

時間の経過とともに、薄らいでいってくれるとよいのですが、時には、そうした思いが心の中に沈殿して、次第に心がネガティブな方向

に傾き、人によっては【孤独】や【生きづらさ】を感じることもあるものです。

そんな状況から、自由な自分を取り戻しましょう。

そして、その時に大切にしたいことは、「ネガティブな考えをしてはいけない!」と頑張りすぎるのではなく、自分のなかに

ある『ポジティブな心』とも『ネガティブな心』とも、上手に付き合っていくことです。

そのための考え・スキルについて、3回のコミュニケーションカフェで、取り組んでいきます。

今回からの第3回目7月例会では、『自分を分かってもらおう』に焦点を当てました。

 

初めに、コミュニケーシスキル(聴く力・話す力)の向上について、考えていきます。

最初に【聴く力】の【あなたは、良い聴き手ですか?】チェックを振り返ってみましょう。

① 言葉の応答に限らず、身体全体・心も合わせて、話を聴けているか?(以前のブログ参照)

② 相手の話を取ってしまわないか?(前回のブログ参照)

③ 相手と、話の波長合わせをする について考えます。

ブログ『自分を分かってもらおう3』で取り上げたケースについて、再度考えてみます。

中学2年生のAちゃんは無口で大人しい、どちらかと言えば地味な子です。

そのAちゃんが、珍しいことに職員室前で、担任の先生を待っていました。

そこへ、若くて元気なジャニーズのような担任の先生が、授業中に集めたワークなどをいっぱい抱えて、階段を駆け下りてきました。

先生は、Aちゃんを見つけて「おっ、Aちゃんじゃないか。どうした?先生に用かい?何だった?」と大きな声で、慌ただしく話しかけま

した。

すると、Aちゃんは「あっ、もういいです」と言って、その場を去っていきました。

その後、Aちゃんは何も話してきません。

 

みなさんは、このケースをどのように思われましたか?

大学生さんたちに尋ねました。(以前の内容をまとめました)

①先生が忙しそうなので、邪魔しちゃいけないと思った。

②職員室前の廊下で、大きな声で話しかけられたので、恥ずかしかった。

③何から話していいか、分からなくなった。

④話しても、分かってもらえないのではないかと思った。

等の意見がありました。

 

いかがですか?

真実は、Aちゃんに訊いてみないと分かりませんが、これらすべてがあてはまるのではないかと考えます。

つまり、Aちゃんは、『先生は私の話を受け止めてくれない』と感じたのではないかと思います。

なぜでしょうか。

みなさんは、【傾聴】という言葉をご存じかと思います。

人の話を聴くときの気持ち・態度・姿勢を表している言葉ですね。

よく耳にする言葉ですが、その実態はなかなかつかめていないと考えます。

そこで、この『傾聴』について考えていきましょう。

その第一【話を聴くかまえをつくる】です。

かまえと言うと、「自分が身構えてしまい、相手を受け付けない」という状態を思われる方もいるようですが、その反対です。

すなわち、話し合いができる環境を整えて、「さぁ、私はあなたの話を聴くよ。何から話してくれてもいいよ」と、相手に心を開く状態

ではないかと思います。

Aちゃんのケースでも、授業後等に時間をきちんととって、誰もいない静かな教室で、Aちゃんと先生が話し合うーそんな機会を設定でき

たら、よかったのではないかと思います。

いかがでしょうか。

では、他の条件は?

次回考えていきましょう。

 

こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】

を開いています。

リアルでもOnlineでも開催しています。

詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。