相談ー相手の話の聴き方・話し方② 未来の教員を目指す学生と関わって番外編

この連載の内容として

第1シリーズでは、発達障害を中心とした【学級・学校に適応することが難しい子どもとの係り】について

第2シリーズでは【学力差がある集団への係り】について

第3シリーズでは【一見仲良さそうに見えるなれあい集団内部への係り】につい

教員を目指す彼らが抱えている不安について考えきました。

第4シリーズでは『教職を目指す学生が考える【理想の教師像】』について考え、教師を目指す彼らが『悩みを抱えている子どもへどの

ように寄り添うかについて、考えました。

前回からは、シリーズの番外編として、そうした【寄り添い方】について考えていきます。

まずは、『寄り添い方』の第一歩として、『子どもの話の聴き方』から始めていきましょう。

 

まず、みなさんに質問です。

親しいAさんから「ねぇ、私の話をきいて、私の気持ちをわかって」と頼まれました。

さあ、この時の『わかって』は、『解って』『分かって』『判って』のどれだと思われますか?

 

みなさん、どう考えられましたか?

一つずつ解説していきます。

①『解って』

解という字は、どのようなときに用いますか?

理解・解離・解読‥この『解』という文字は、何かを分けてその理由を考えてみるときに、よく使われると思います。

この場合でしたら、『あなたの悩みは、○○○ということから起きたのだね』と、理由を考えているのではないでしょうか。

②『判って』

判という字は、どのようなときに用いますか?

判断・裁判・判定‥この『判』という文字は、何かの価値を決めるときに、よく使われると思います。

この場合でしたら、『あなたの悩みは、それほど大変ではないと思う。時間が解決するわ』と、評価しているのではないでしょうか。

③『分かって』

分と言う文字は、どのようなときに用いますか?

分配・分数・分離‥この『分』という文字は、何かを分けるときに、よく使われると思います。

この場合でしたら、『あなたの悩みを、あなただけではなく、私にも分けて』と、悩みを分かち合おうとしているのではないでしょう

か。

 

いかがでしょうか。

この場合は、相談者は「私の悩みをわかって」と言っているのですから、『悩みを無条件に受け止める』すなわち『分かち合う』のです

から、『わかって』は『分かって』となるわけです。

お分かりいただけたでしょうか。

次回へ続きます。

 

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