生徒・子どもの心とどう向き合うか24 ハッピー物語95【番外編】より

Ⅱ 【生徒・子どもの心とどう向き合うか】についての考え

④担任教師・スクールカウンセラーによる個別面接から見えてくる【生徒・子どもの心】について

【何をするか】が大切なのではなく、【ともに過ごす】という両者の関係性に意味がある Doing よりも Being 】

生徒・子どもが「私の気持ちをわかってほしい」と言うときの、【わかる】は【判る】や【解る】ではなく、【分かる】となります

○【生徒・子どもの話】を聴くときには、耳だけでなく身体全体で聴きましょう。

○【話を聴くかまえ】をつくりましょう。

○【生徒・子どもの話】を評価しないで。分かったつもりにならないで。

○【言葉はギフト】と考え、投げずに手渡しましょう。

○【肯定的な視点】をもち、【肯定的な表現】で話しましょう。

○【具体的に理解】し、【具体的な表現】で話しましょう。

ずっと以前、私が中学校で担任をしていた頃、問題行動をした生徒に長時間指導していた先生が、指導の最後に「いいな。分かったな」

と話し、指導を終わりにした場面をよく見かけました。

しかし、残念なことにその生徒は翌日以降も同じような問題を起こしていました。

そのとき、私は「どうして、同じことを何度も繰り返すのだろう」と不思議に思ったことを覚えています。

もちろん、いろいろな要素(生徒の特徴、教師と生徒の関係等)が絡んでいるとは思いますが‥

今、私は「生徒は、指導されていた理由が分かっていなかったのではないか」「生徒は、何が問題なのかが分かっていなかったのではな

いか」「生徒は、自分の行動がいけないことだったのは分かったが、ではどうすれば良かったのかが分からなかったのではないか」と、

考え始めています。

生徒に『○○がいけない』と注意したとしましょう。

そうすることで、生徒が思考した全体から注意に該当する部分を削除したことになります。

すると、その部分に穴が空いているわけですから、その部分を埋める作業が必要となります。

自分自身でその穴を埋めることができる生徒は、自分で埋めれば良いと思います。

しかし、自分でそうしたことができない生徒には、「○○がいけなかった。だから、次からは◇◇しよう」と指導することが必要ではな

いでしょうか。

「ダメ」と言うだけではなく、「どうすればいいか」を教えることが必要ではないでしょうか。

このことは、「指導」の場面ばかりでなく、生徒の不安定な様子を心配して「大丈夫?」と声をかけるときでも同じではないでしょう

か。

「大丈夫?」と尋ねられて、どう答えていいか分からない生徒は、かなりいるように思います。

こうした観察から、【生徒・子ども】と話す場合には、抽象的ではなく【具体的な対応】が要求されると考えます。

まだまだ話は続きます。

お付き合いください。

 

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