不登校について考えましょう ①不登校の子って、どれくらいいるの?
まだ6月半ばというのに、最高気温が30度を超え、日頃は元気に転げまわっている子どもたちも「暑いよぉ」と口々に言っています。
今からこの暑さでは、夏本番の暑さに恐怖感すら覚えてしまいます。
さて、そんな暑さの中、このところ立て続けに『不登校で親子とも悩んでいます』というご相談を、ブログやHPをご覧になった方から、ご連絡
いただきました。
メールの文字一つ一つに、悩んでいらっしゃる姿が透けてみえてきます。
いろいろな調査やデータを見ても、実態は厳しさを増すことはあっても減る傾向は見えてきません。
そこで、今回からしばらく『不登校』について、考えていこうと企画しました。
教員として、適応教室の相談部長として、「子ども応援委員会」(名古屋市)のスクールカウンセラーとして、小学校のスクールカウンセラーと
して、そして大学で教員を志す学生を教える講師として‥さまざまな場面での体験、そして学んだ知見を基として、お話していこうと思います。
一方通行になることなく、皆さんからもお考えをお聞かせください。
では、最初に『不登校』の基礎知識からお話していきます。
みなさんに質問です。
Q1 不登校というのは、学校をどれくらい休んでいる子のことを言うのでしょうか?
A1 1年間で30日以上、学校を欠席した児童生徒を称します。
しかし、今まで学校現場での体験では、「34日の欠席」「42日の欠席」という、いわばギリギリで欠席となった児童生徒よりも、「1
03日の欠席」「全欠」といった児童生徒が多いかと思います。
また、文科省から「適応教室やフリースクール等への通所は、出席扱いとする」という指示がでていますので、仮に学校へ一日も
登校していなくても、フリースクールに皆勤賞ならば、『不登校』としてカウントされないという可能性も売あるわけです。(レアケース
と思いますが‥)
Q2 今、日本全体では、『不登校』の子どもたちはどれくらいいるでしょうか?
A2 2022年の統計で 299,048人です。 (前年に比べて、54,108人の増加)
こうした数値は、各小中学校➡各市町村教育委員会➡各都道府県教育委員会➡文科省 というルートで上がってきたものです。
前年度の数値を翌年の夏から秋に、文科省が発表するので、今はこれが最新の数値となります。
ちなみに、昨年2023年の数値は、今年の夏から秋に発表となります。
第1回目、いかがでしたか?
『不登校』の数値の多さに、驚かれた方もいらっしゃるかと思います。
大切なのは、この数値の一つ一つには悩んでいる子どもそして保護者の方がいらっしゃるということです。
そこを大切にして、次回もお話を続けていきます。
よろしくお付き合いください。
こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケーションカフェ】を開いて
います。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをご覧ください。