ソーシャルスキルトレーニング ④リフレーミング 続
「ソーシャルスキル(SST)について知りたい」「ソーシャルスキル(SST)について学びたい」という意見をいただきました。
そこで、今いくつかのSSTについての紹介をしています。
今回は、昨日に引き続き【リフレーミング】について、お話します。
興味関心をもたれたら、ぜひコミュニケーションカフェで実際に取り組んでみましょう。
【リフレーミング】
昨日は、『そそっかしい』等の【言葉の言い換え】について、具体的に説明しました。
そして、ネガティブに考えられてきたことを、ポジティブにとらえなおすという【物事の見方の変更】によって、相手・周囲とのかかわ
り方の自由度も上がるし、何よりも自分自身も【生きることが楽になる】と考えています。
今日は、【語句の言い換え】からさらに活用を広げます。
例えば、次の事例について考えてみてください。
事例1 同僚への声掛けについて
あなたと同僚のAさんの二人で、明日大切な取引先へうかがうことになっています。二人とも、午前中は別のところで働いていて、お昼に取引先近くで待ち合わせをして、一緒に行く約束をしました。しかし、ここで問題が一つあります。Aさんは明るく元気で、話していてとても気持ちの良い人です。しかし、『時間にルーズである』という欠点があります。先日も、部長にだいぶ注意されていました。このことを考えると、あなたは少し不安になってきました。終業の時間も過ぎました。Aさんが帰宅しようとしています。
さぁ、明日のことを考えて、あなたはAさんにどんな言葉かけをしますか?
仕事ばかりでなく、プライベートにおいてもありそうな事例ですね。
さまざまな回答があるかと思いますが、ここで二種類の回答例を提示します。
①「明日は、約束の時間に来てください」
②「明日は、遅れないように来てください」
両者の違いをお分かりですか?
①は、『約束の時間』という事実だけを言っています。
そこには、それ以上の特別な気持ちは含まれていません。
しかし、②はどうでしょうか。
「遅れないように」には、相手に対して『遅れてくるんじゃないか』という疑いの気持ちが含まれているように感じられませんか?
Aさんは、どちらの言い方を素直に受け入れることができるでしょうか。
先日も部長に注意されていたAさんにとって、『時間にルーズ』という性格は簡単に変わるものではないと思います。
そうならば、Aさんが気持ちよく、さらに言うならば『やる気』をもって取り組めるような言葉かけが肝要ではないかと考えます。
そこで、①を選択します。
昨日説明した【言葉の言い換え】と異なり、いわば【場面に応じた話し方】とでも言えるのかもしれません。
しかし、相手・周囲との関係性をより良くするという、ソーシャルスキルが目指すところに違いはありません。
これも、立派なリフレーミング、そしてソーシャルスキルであると考えます。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。