ソーシャルスキルトレーニング ③相手に関心をもつ 続
「ソーシャルスキル(SST)について知りたい」「ソーシャルスキル(SST)について学びたい」という意見をいただきました。
そこで、今いくつかのSSTについての紹介を始めました。
今回は、昨日説明した【相手に関心をもつ】の具体的なスキルについて、お話します。
興味関心をもたれたら、ぜひコミュニケーションカフェで実際に取り組んでみましょう。
【相手に関心をもつ】~スキル編~
1 アドじゃん
「あの子嫌い。なんか感じ悪い」と言っていた生徒が、相手も自分と同じジャニーズを好きだということが分かった途端に、「あの子、いいとこあるよね」と言い始めるという光景をよく目にしてきました。やはり、相手に関心を持つ・相手のことを知るというのは、人間関係づくりの第一歩です。そこで、チームや学級のメンバーについて知るためのプログラムがこの【アドじゃん】です。「アド」は付け加える、「じゃん」はじゃんけんという二つの言葉から構成されている造語です。あらかじめ10種類の質問『例:好きな動物は何か?』等に対して、自分の答を決めておきます。『アドじゃん』という掛け声とともに、参加者全員が片手の指の本数で数を表示します。指の数を合計し、その数にあてはまる質問に対して順番に答えます。例えば、14になったら4番の質問「好きな季節はなんですか?」に対して、メンバーが順に「秋」「夏」…と答えていきます。しばらく実施した後、メンバー全員で、解答についてお互いに質問します。お互いの答を聞くときに、相手への関心が高まりますが、さらに質問することで相手への関心が高まっていくわけです。ここまでの説明を聞いて、みなさんお分かりのように、これは【自己開示】です。そして、大切なことは【軽い自己開示】であるということです。
2 1分間スピーチ
お題を決めておいて、チーム全員が1分間程度語ります。【この1週間でうれしかったこと】【クリスマスにしたいこと】等、こちらも【軽い話題】が向いているかと思います。メンバーはどうしても【自分が語る内容】に関心が向きますが、それとともに【傾聴】についても学ぶことができます。
3 二者択一
例えば、『きのこの山』か『たけのこの里』かという二択から選んでいきます。例えのように、どちらを選んでも大した違いはありません。それよりも、『どうして○○を選んだか』と語るときに、その人なりが見えてきます。
4 なんでもランキング
10程度の選択肢を、自分が大切と思う順番等に並べていきます。(例えば、家庭・友人・学力・自由‥)これも、どのような順番で選ぼうともかまいませんが、【相手を知る】というSSTの面とともに、【相手と自分は違う】ということを知るSGE(構成的グループエンカウンター)としての面も兼ね備えています。
5 よいとこ四面鏡
一つの活動をした後に実施する【認め合い】の際に用いる他者からの評価です。仮に5人のチームならば、自分以外の4人から評価されるので【四面鏡】となります。【よいとこ】という名のとおり、評価基準は『明るい』『優しい』『親切』等すべてプラスの評価基準から、指定された数だけ選択していきます。こちらも、SGEとしてもSSTとしても活用されています。
こうしたスキルを、その適正を見極めて活用していきましょう。
ハピネスでは、こうした身近な問題をもとに、参加者全員で話し合ったり、ロールプレイでスキルの練習をしたりする会【コミュニケー
ションカフェ】を開いています。
リアルでもOnlineでも開催しています。
詳しくは、このHPのトピックスをごらんください。